購入した腕時計の数にブログの更新が追いつかないという、私らしくない「珍現象」が続いています。昨年一年間に購入した時計の中にも、未だにレビューとして書けていないものがある始末。最後の方で散在しちゃいましたからねぇ(汗)
今回取り上げる「手巻きのポルトギーゼ」は、昨年の最後の最後で欲しくなって手に入れた一本です。新しくもない、特段話題にも上らない時計ではありますが… これが貴方!! 知れば知るほど「ポルトギーゼとしての魅力」がギュギュッと詰まった時計なのですよ…
さて、色々あって危うく「IWC の ポルトギーゼ クロノグラフ(IW371605)」を買ってしまいそうになった話を書かせていただいたことがあります。確か数年前でしたっけ??
大阪市内のとある腕時計販売店さんにお邪魔した際に、こっそり教えていただいたセール情報を含めての内容でした。折角なのでできるだけ広く共有すべし!! みたいな小さな義務感もありましたっけ。
実際、記事を読んで下さった方から目出度い購入報告もありましたし、ブロガーとして意味のあるエンゲージを達成できたことにちょっとした誇りを感じた回でした。
まぁ、私は買えなかったんですけどね!!(笑)
とは言え、それ以降も事あるごとに「IWCのブティック」にお邪魔しては、気になった「ポルトギーゼ」を何度も左上に載せ続けた私。載せちゃうとねぇ… やっぱり良いんですよ。「良い物」であることが、手首の表皮から如実に伝わってくるのです。
ところが… これは自分でもよく解らない現象なのですが… そうやってブティックに赴く都度、見せていただいた(腕に載せた)モデルが異なっているのです。もちろん「ポルトギーゼ」には違いないのですが、結構な頻度で「欲しいポルトギーゼ」の対象は変化しました。私はこれを「ポルトギーゼ浮気性」と命名(笑)
そんな浮気者の私ですが、実を言うと私の中で「ポルトギーゼ」は、つい最近まで「ポルトギーゼ クロノグラフ」のことを指す言葉だったのです。
古今東西のブランドに多大なインスピレーションを与え、リーズナブルな腕時計で「大人気」とされるクロノグラフのほとんどが「ポルトギーゼ クロノグラフ」に似ている… なんて現象が起きたりもしましたっけ。一時期、元ネタの「ポルトギーゼ クロノグラフ」までもが消費者の「食傷」を感じさせるに至った「ポルトギーゼそっくりさんマーケット」は、IWCにとって相当に厄介な存在だったはずです。
とは言え、それほど腕時計に興味のない層にも「難なく刺さる」突出したデザイン的魅力が「ポルトギーゼ クロノグラフ」にあったのは動かしようのない事実。人気モデルの宿命と言ってしまえばそれまでですが、そっくりさんの存在が「本物」である「ポルトギーゼ クロノグラフ」を「憧れ」として長く下支えしていた面もあるでしょう。「オレもいつかはポルトギーゼ クロノグラフ(本物)を!!」という、渇望を生み出すモメンタムを担っていた可能性を否定することはできません。
ポルトギーゼ クロノグラフではなく「オートマティック」が私の答えなのか??
実はワタクシ「ポルトギーゼ クロノグラフ」に対して、デザイン的に唯一「好きになれなかった」部分がありました。それは横から見た際のシルエット。ケースバックに向かって絞られる「すり鉢形状」に何とも言えない違和感を感じて仕方がなかったのです。
ケースの厚みを感じさせないように計算されたデザインであることは承知しつつも、こればかりは「趣味の問題」ですからどうしようもありません。あくまで個人的な感想ですが、ケースの横顔を拝する度に「ここはストンと真っ直ぐでエエやんか??」と思い続けてきたわけです。
そこ行くと腕時計として自然な横顔を持つ「ポルトギーゼ オートマティック」はまさに私好み。そうなんですよ。十分すぎるほど顔が良い(ダイヤルが良い)のですから、ベゼルを含めたケースのアウトラインはシンプルが良いのです。
そもそも元を辿れば「ポルトギーゼ」はこの顔「スモセコ3針」がオリジナルなんですよね。その事実に注意して全体を俯瞰してみると… なるほど!! 「クロノグラフ」からシンプルな方向に要素を削っていくだけで、確かにこの「オートマティックの顔」が現われるのです。
デザイナーの視点で言わせてもらえば、これは驚嘆すべきことです。頭の中で「ポルトギーゼ」の進化を逆回しに追っていくだけで、未だ輝きを失わない「オリジナル」の姿が見えてくるのですから。
これは長い年月をかけて様々な派生モデルを生み出してきた「オリジナル ポルトギーゼ」の遺伝子が、今も脈々と正しく受け継がれていることの証左でしょう。果たして、一体どれだけの「強い意志」があれば、初代が生まれた「1939年」から今日まで変質しない「コンセプトのバトン」を繋いでいけるのでしょうか?? この奇跡のような歴史に対して、IWCという企業の根底に流れる強烈な「思想哲学」を感じずにはいられません。
それにしても以前、銀座の某所で見せていただいた「ポルトギーゼ オートマティック」は実に清々しい時計でした。良いじゃないか!! 3針スモセコ!! 私が満を持して購入する「ポルトギーゼ」はこれかもしれない… 店内でブツブツと呟きつつも、結局決めきれなかった「オートマティック」。それは、後々まで引きずることになる忸怩たる思いを生み出し、朝な夕なに私の物欲を苛むのでした。
サイズに頓着しない IWC Schaffhausen
IWCはぶっちゃけ「時計の大きさ」に余り頓着しないタイプのメーカーだと思います。明確に感じられる機能優先の頑固な姿勢…
例えば「アクアタイマー」。「もう少し小さかったら絶対に買ってる!!」… そんな無念のほぞを噛んだ愛好家は世界中にゴマンと存在すると思いますし、この私も同様です。
現行の3針アクアタイマーは42ミリのケース径です。それだけ聞けば「普通やん??」と感じるかもしれません。しかしこのモデル… ゴツいのです。私も手首に載せた刹那に「ふふっ」と変な笑みが漏れましたし、ある程度の覚悟と人を選ぶ時計であることは間違いないと思います(だからこそ、ハマる人にはガシッとハマるんですけどね)
「ビックパイロット」くらいになると、すでにキャラクターが確立されている感じですので構わないんですが、ダ・ヴィンチやポートフィノには小径モデルがあったとは言え、総じて「ちょっと大きめ」なコレクションで展開中なのが、IWCなのではないかと思います(って考えたら「パイロット36」ってホンマに異端ですよねぇ~)
IWCの時計のサイズに関して言えば、質素で上品な面構えのデザインが多いこともあって、全体的にもう少し小さくなってもバチは当たらんだろう… なんて考えてきた私。ところが、結局のところ「時計の大きさ」なんてものは、使う人間が納得さえすれば何の問題にもならないのだと、ここに至って悟ることになるのです…
「ポルトギーゼ ハンドワインド(IW545405)」を見付ける
それは渋谷の某有名腕時計販売店さんにありました。きっかけは全くの偶然。さしたる目的もなく、ただいつものように複数の腕時計ECサイトをブラブラしていたときのことでした。
「あったあった!! こんなポルトギーゼあったわ!!」
そこには懐かしの「ポルトギーゼ ハンドワインド(IW545405)」がありました。スモセコ部分だけがダークグレーに色分けされた「ひとつ目パンダ」さん。実際に現役当時は「Portuguese Hand-Wound Panda」と呼ばれ、大熊猫扱いされていたそうで(笑)
製造期間は2010年から2011年までの1年間とのことで、まあまあなレアピースです。ところが私の記憶にある一番強い印象は次のようなものでした。
「そう言えばこの顔、なんか苦手やったなぁ~」
その通り。私はこのポルトギーゼが苦手でした。スモセコだけを色分けするセンスが理解できなかったのです。他の要素がクラシカルなポルトギーゼのコードを忠実に守っているだけに、スモセコの不自然さが異様な形で印象に残りました。
ところが、2023年12月の私の目にはこれまでとは違う、何やら「強烈な色気を持つ時計」として映ったのです。自分の中の何が変わったのか… 正直、今でもわけが解りません。ただ、わけが解らなくとも行動してしまうのが私という人間。東京本社に異動してからここ数年お決まりの「お正月に帰省したらダメ」な流れにヒマを持てあましていた私は、2023年最後の「購入の決意」を傍らに渋谷行きのバスに乗り込みました。
ムーンスウォッチ詣でで何度も通った渋谷への道中。しかしこの日のターゲットは、在庫が存在する「ポルトギーゼ ハンドワインド」。それは恐らく私が「買います」と言えば確実に買える代物でした。
お店では袖口のモナコが眩しいイケメン男性が接客してくれました。他のブランドやモデルには目もくれない一途な私。早速その男性にお願いして「ポルトギーゼ ハンドワインド」をショーケースから出していただきました。
確かにデカい(笑)。しかし状態はすこぶる良好。無理な仕上げで角が甘いとか、肉痩せしているとかも見受けられません。
何より苦手だった「ダークグレーのスモセコ」の意外なニュアンスの良さにやられました。それはパールホワイトでドレッシーなダイヤル下段に、破綻なく収まっていたのです。「腕時計は実物に触れるまで評価してはならない」… その原理原則を忘れ、軽々しく「苦手」と言い放ってしまった自分を裏拳でシバキ倒したいところです。スマンかった!! ポルトギーゼ ハンドワインド!!
私の冷静さを奪った「ジョーンズ キャリバー」
スモセコとの和解が無事成立したわけですし、本来ならもっと冷静に、もう一つの懸念材料である「44ミリのポルトギーゼ スモセコ3針ってどやねん??」を解消すべく個体と対峙しなくてはなりません。現行の「オートマティック」は40ミリのシュッとしたケースですから、ソックリな顔であっても全体のバランスを慎重に見極める必要があります。ただ単に間延びした「デカい顔」だったら、相当に格好悪いですし、それなら「オートマティック」を買った方が幸せになれそうです。
ところが私は先に見てしまったのです。腕時計馬鹿の心を震わせる、魅惑の「ジョーンズ キャリバー」を。
緩急針の悪魔
懐中時計用のキャリバー「98」。その名機を腕時計用に改良し、ゼンマイの長さを正確に調整するための超絶的に長い緩急針「F. A. ジョーンズ・アロー」を搭載した俗称「ジョーンズ キャリバー 98295」… 忘れていた。そうですよ。このむせかえるように味の濃いムーブメントが、この「ポルトギーゼ ハンドワインド」には載っかっているのです。
昨今の過剰にラグジュアリーな仕上げのムーブメントとは比較できないかもしれませんが、それでも十分に美麗な受け板のジュネーブストライプが、男性的で力強い構造体に色気を与えています。
こんなのズルいですよ。面白すぎます。これを見た後で他を冷静に審議するなんて土台無理な話です。
長すぎる緩急針がエリアを分割する「線」として特異なビジュアルを作り出す受板側。それはまるで、腕時計好きの心を惑わすオルフェウスの竪琴… いや、違うな。 私にとっては物欲をかき乱す悪魔の角笛かもしれません(汗)
当時は「先進性を売りにしてきたポルトギーゼに、焼き直しのクラシック キャリバー搭載は如何なものか」と言った意見もあったそうですが、正直、今となってはどうでも良い話です。趣味性に振った異質なポルトギーゼが年月を経て、ようやく収まるべきポジションを見付けた… 私自身の変説もそういった変化の一つだったかもしれませんし、そんな風に考えた方が時計が楽しくなるじゃないですか(笑)
まぁ何にせよこのトランスペアレントを見た後では、広大なダイヤルもデーンと大きなケースも、何もかもが些細なことに思えたのは確かです。我が物欲のギャラルホルンは鳴ったのです。もう買っちゃうしかないでしょ。えぇ、買いますとも!!
※このムーブメントに関しては「ジョーンズの長い緩急針が付いているだけでジョーンズ キャリバーと呼ぶのは適切ではない」みたいな意見もありますが、便宜上「ジョーンズ キャリバー」と書かれた記述が多く、私もそれに倣うことにしました。
ゴールドシャトン!!
はぁ… ネジを青焼きしてなかったり、全体的に大らかな仕上げのムーブメントなんですが、穴石だけは何故か奢っています。目の悪い私ですから正直、細かいところまでは見えていませんが…
「ゴールドシャトン」宝飾では宝石を受ける台座を意味しますが、時計ではルビーを囲う金色の輪っかを指します。これが施されているかどうかで、石の見た目は天と地ほどに変化するのです。機能的には正直よく解りません。石をしっかり押さえる… くらいしか(笑)
A.ランゲ&ゾーネのように周囲3箇所をネジ留めされたゴージャスな作りではありませんが「98295」のシャトンも中々どうして、その美しさで一際目を引く出来映えです。そう言えば、手持ちに裏スケは数あれど、シャトン留めなんて終ぞ見たことなかったなぁ~ 今度探してみよう。
青焼きネジである必要はない
今の時計であれば間違いなく青く焼いたであろう「ネジ」。霰もなく素肌をさらした潔い姿が、同じく潔いダイヤルのコンセプトと合致しています。そうなんですよ。この「ポルトギーゼ ハンドワインド」は表裏のイメージに齟齬がないんです。
統一されたブレのないイメージは「ポルトギーゼ ハンドワインド」のコンセプトを明瞭にし、持つ者に高い完成度を感じさせます。この統一感の正体に気付いた瞬間、小さいガッツポーズしちゃいましたよ。私(笑)
ホンマに凄いな「ポルトギーゼ ハンドワインド」。理解が進むとメチャメチャハマれる時計かもしれないぞ~ (*´ω`*)
だだっ広いダイヤルを退屈させない緊張感
美麗、美麗、そして美麗… この印象に尽きますね。
昨今「美しい」と称されるダイヤルの多くに関して誤解を恐れずに言えば、些か「厚化粧」なのですよ。厚化粧でも美人は美人ですし、バッチリメイクがお好きな貴兄もいらっしゃるでしょうからここは純粋に趣味の問題です。しかし私は思うのです。「下地美人こそが本当の美人である」と。
「ポルトギーゼ ハンドワインド」のダイヤルにはIWC伝統の「薄化粧」が施されています。ファンデーションにあたるパールホワイトの輝きも実際、楚々としたものです。
しかしそのお陰で、うっすらとですが下地の重量感を感じることができる。それがこの広大なダイヤルに「見えない説得力」と「必然性」与え、装着者にある種の緊張を強いるのではないかと思いました。逆説的に言えばその見えない部分に無頓着な装着者に対しては、易々と素顔を晒してくれないタイプのダイヤルなのです。
なるほど、さすがに私をコロッと変説させただけのことはあります。ただこのニュアンスは実物を見て初めて理解できるかどうかといった「微かな印象」によるものです。残念ながら写真ではまず伝わらないでしょうねぇ。
地味なのに印象に残る「針」「インデックス」そして「ミニッツトラック」
ぶっちゃけ相当に地味な「針」であり「アプライド インデックス」だと思います。それでいてこの広大なダイヤルにバランスをもたらしているのですから、ホント、シブい仕事してますなぁ。
それにしても、10数年前でこれだけの精緻な作り。IWCが細部の作り込みにおいても業界のトップランナーである証左でしょう。全く隙のない造形と仕上げです。
そして「ミニッツトラック」。レイルウェイスタイルでシンプルに刻まれた変哲のない意匠ですが、抜群の視認性とともに、シンプル故の存在感がたまりません。大ぶりなケースとダイヤル、針などの各要素を破綻なく一つのデザインに昇華できた最大の功労者は、この「ミニッツトラック」かもしれません。
デカいが「薄い」
そうなんです。初めて腕に載せた際、最初に襲ってきたエモーションは「デカッ!!」よりも「薄ッ!!」だったのです。確かに直径44ミリは小さくありません。ですがその分、風防を含めて約1センチという厚みがめちゃくちゃ薄く感じられました。
例えるなら亀田製菓の「うす焼きサラダ」。皆さんもうす焼きサラダを手首に載せて大きさを確認してみて下さい。それがザックリと「ポルトギーゼ ハンドワインド」のサイズ感です。
デカくて薄い時計というものに縁がありませんでしたので、着けるたびに何だかちょっと愉快な体験をさせてもらっている感じです。
何気に風防がスゴい
余り真剣に下調べしていなかったのもありますが、最初、私はこの風防を「プラ」だと思っていたのです。それくらいプラ独特のドーム形状だったわけですが… よく見るとプラとは周辺域の屈折が違う。おっとコレって「サファイア」なんだ。何だか逆にスゴいぞ!!
私が「プラ風防大好き人間」であることは、旧知の読者の皆さまならご存知でしょう。そんな私を唸らせる「プラ風味のサファイア風防」。これも本当に地味なパーツではありますが、この「味のある風防」が覆っていることで広大な白いダイヤルが一定の緊張を保てているとしたら… 結構重要な脇役だと思います。
どんなシーンで使い倒そうか??
44ミリのケース径ですから、ガチなビジネスの場では使いにくいかもしれません。とは言え、オフィス内で会議に出たり書類仕事をしたりするくらいでしたら、全く問題なく使い倒せると思います。
その理由は「薄さ」です。ケースが薄ければ多少大きな時計でもスルスルッと袖口に収まりますから、普段使いのストレスは大幅に軽減されるのです。
確かにその大柄ゆえ「ポルトギーゼ ハンドワインド」は一見すると取っ付きにくい時計に見えるかもしれません。しかし、一度でも腕に載せたらその真価が理解できるはずです。とにかくやたらと袖口でしっくりきますからね。
オリジナル ポルトギーゼ譲りの上品な面立ちは、眺めていて飽きると言うことがありません。何の変哲も無い白い平面に見えても、優れたデザイン的バランスが目視できない緊張感となって全体を引き締めているため、視覚的にぼんやりしたところがないのです。今の若い子(時計)に比べたらちょっと顔面が大きいかな~と思わないでもありませんが、何せ紛うことなき「美形」です。例えば細身のセットアップの装いでこの「ポルトギーゼ ハンドワインド」を着けたところを想像してみて下さい。ほらね?? めちゃめちゃ格好良いでしょ??
最後に… 「ポルトギーゼ ハンドワインド購入」そこに後悔など存在しない
購入のきっかけを掴めない腕時計というものがあります。
突然吹き付けてきた横風のように、こちらの都合などお構いなしに買わせる時計もあれば、幾度も脳裏に浮かんでくるくせに、購入に至る最後の一押しが得られない… これまで、私の中ではIWCの「ポルトギーゼ」がその代表格でした。だからこそ何度も何度もブティックに赴き、愛しのポルトギーゼをこの左腕に載せる都度「今日こそは何かきっかけが掴めるか!?」なんて、人ごとのように諦観してきました。
ただ実際、そんな段取りがなくとも「出会うときは出会う」のです。今回購入した「ポルトギーゼ ハンドワインド パンダ」なんて、それこそ何の準備もなく出会い、勢いのまま購入まで突っ走ることができました。事前の下調べもほとんどしていませんでしたから、まさに「直感で大金を出した」わけです。
そして購入後に調べてみると、製造期間の短さからくる希少性。マニアックな「ジョーンズ キャリバー」の面白さ。直径の大きさに比してやたら薄造りのケースなどなど、ツッコミどころ満載の興味の付きない時計であることに気付かされました。
新しい時計ではありませんからSNSでチヤホヤされることもないでしょう。地味な印象の時計ですし誰かに「おや!?」と気付かれることもないはずです。
ですが私にはそれが良かった。10年以上前の枯れ始めた時計だからこそ、外野の声に邪魔されることなく楽しむことができるのです。
10年前の時計としては少々値の張る「ポルトギーゼ ハンドワインド」でしたが、何の!! それだけの価値と「もしかしたら」の将来性を買ったと思えば、私の心中に微塵の後悔もありません。やっぱり良いですよ!! IWCは。ポルトギーゼは。理屈抜きで気分が上がる時計です (*´ω`*)
ポルトギーゼ ハンドワインド(パンダ) | |
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型番 | IW545405 |
ムーブメント | 手巻き(98295)18石 1万8000振動/時 パワーリザーブ 約46時間 |
ケース材質 | ステンレス |
ケース横径 | 約44.0ミリ |
ケース厚み | 約10ミリ |
防水性能 | 30メートル |
ダイヤルカラー | シルバー・グレー |
ご意見・ご感想
コメント一覧 (2件)
砂布巾さん
こんばんわ、黒海月です。
一つ目パンダのポルトギーゼもカッコイイですねー。六時位置ってのも潔くて良い感じだす。
IWCは、デザインがめちゃくちゃ好みなのにサイズ感がネックで未だに踏み切れないブランドです。何度か試着はしたものの、細腕のワタクシにはしっくりこず。
ポートフィノあたりはサイズ展開も豊富で良さげですが、37㎜がドンピシャのサイズ感もダイヤや日付が無かったら、なんて思ったりします。
ずっと気になるブランドだけに、いつか手にする日が来るのか。これからも、気にしてます。
黒海月さま。コメントありがとうございます♪
確かに、IWCの雰囲気は好きだけどサイズで尻込みした… なんてお話をアチコチで耳にします。
所有する唯一のIWCが「パイロット36」の私にしても同様でしたが、今回、その壁を突破しました(笑)
良いですよ~ポルトギーゼ♪
正統派の美男美女は、多少顔が大きくたって素敵なのです。