1875年に創業者のジョセフ・ブローバがニューヨークに宝飾店を開いてからしばらくして、「時計のブローバ」は誕生しました。現在はシチズンに買収されてその傘下にある状態ですが、の割にはイマイチ日本では話題に上りません。歴史は十分凄いんですけどね(゚д゚)
宝飾店を出発点としているブローバですが、そのターゲットは後にも先にも「市民」。スイスやフランスの宝飾店をルーツとした時計ブランドが高級路線を目指してきたのとは異なり、お金持ちではないフツーの人々に正確な時刻を知らせるべく、ブローバというブランドは発展してきました。あぁ、この時点で私が好きなストリーラインが始まっていますね(;´Д`)
ブローバはアメリカの会社らしく、先進的な挑戦も大好きな会社です。何と言っても1960年に発表された「Accutron(アキュトロン) 」はクオーツに先立ち実用化された電池式時計としてセンセーショナルな話題で世界的に有名になりました。内蔵された音叉の振動を利用し、月差1分という機械式全盛の時代では考えられない精度を叩き出したアキュトロンは、長い時計の歴史を変えたと称賛された名作です。
とは言えその数年後、クオーツの出現により音叉式の優位はあっさりと覆されてしまいます。もし、クオーツが存在しなかったら…ブローバの今のポジションはどうなっていたでしょうか?業界を牛耳っていたかもしれませんね。
悲運の発明ともいえる音叉時計もそうですが、ブローバというブランドには何とも言えない空回り感、何とも言えない不器用さが感じられます。古き良きアメリカ、そのアメリカ人の実直さそのままの「ちょっとダサい」風合いがブローバが作る時計の特徴だと思います。
では、私の手持ちのブローバ軍団を御覧ください( ゚∀゚)
最初に買ったのが【Accutron II(96B239)】です。
鮮やかなゴールドのダイアルとクラシカルなラグ一体ケースが実にアメリカンな一本です。パッと見の印象が上品で、時計に興味のない人からも「それってどこの時計?」と聞かれたりしました。UHFという高振動型のクオーツを搭載しています。
お次は【Accutron II Alpha Collection(96A155)】です。
最初期のアキュトロンを復刻したという触れ込みの一本ですが、デザインは全然違います。雰囲気はそのままですけどね。変形のケースとパソコンのマザーボードを裏から見たようなスケルトンが特徴的です。一回見たら忘れません。PRECISIONIST(プレシジョニスト)と同様に秒針はなめらかにスイープ運針します。針がなめらかに回転するだけで、何故だか少し高級に見えるというのは不思議なものです。機械式の呪縛に囚われている自分に気が付きました。
最後は最近手に入れた【Lunar Pilot Chronograph(96B258)】通称、「ムーンウォッチ」です。
いろいろあってアポロに月に連れて行ってもらえたラッキーな時計の復刻版です。この復刻はなかなかオリジナルの雰囲気を保っていて、今では古臭いケースデザインが当時の面影を感じさせます。幅45mmとかなり大きな時計ですが、全体的な印象は「女性的」です。やはりラグまでなめらかに一体型のケースは何となく可愛らしくなってしまいますね。
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そのあたりがシャープで「漢的」なオメガのムーンウォッチとは異なる点でしょうか。私自身にはブローバのムーンウォッチの方が似合うような気がしてます。どこか優しいデザインのほうが好きっていうのはあるのですが。ダイアルはごちゃついてるようで、視認性は十分保たれています。ちなみにアメリカの評価サイトのレビューでは概ね絶賛されてました。オメガのムーンウォッチは高すぎて手が出なくても、コレなら買えるっていう人は多いってことですね。アポロ計画に対するアメリカ人の畏敬を感じます。
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如何でしたでしょうか?うちのブローバ軍団は。
この何とも言えない垢抜けない感じ、個人的にはこの不器用さが大変好ましく感じます。職場でもまだ一度も被ってないですしね。
スイス時計とは一味違う歴史を刻んできたブローバの腕時計、一本くらい手に入れてみませんか?方向性の違いが面白いですよ(・∀・)
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