「モテてますかぁー!」
「・・・・」
すみません。プロレスの本を読んでたら、猪木さんが乗り移りました。破天荒な方ですが、男なら憧れる人生だと思います。こういう人がいなくなると地球が寂しくなるのでいつまでも長生きしてほしいですね。
まぁ、若い頃の猪木さんはモテまくったと思いますが、私は全然ダメでした。要素がないです。モテる要素が(;´Д`)
唐突ですが、「モテる腕時計」ってどんなのだろう?そもそも「腕時計でモテる」は可能…というかありえるのか?
さて、以前知り合いの紹介で北新地の高級ラウンジへ行ったときの話です。
軽い感じで知り合いと言いましたが、私よりはるかに年上の人生の「大先輩」で、酸いも甘いも噛み分けまくったカッコいいおじいさんです。
その方が「砂布巾くん、新地で呑もう」と誘ってくださったので、1も2もなくほいほい付いていきました。なんと、お店からはだいぶ離れているであろう場所に妙齢の美人が立っています。いつもこの場所で待ち合わせてから、軽くお腹に何か入れてお店に向かうそうです。
普段、こういうお店に縁がない私は終始「おっかなびっくり」な状態。
お店は味のある雑居ビルの地下にあって、重厚なドアをくぐるとキラキラ輝くバーカウンターが。
「お荷物はこちらへ」と言われて、コートとカバンを預ける。さらに奥へ誘導され、ドラマで見るような厚みのある「ぐるっとコの字型のソファ席」へ通された。
知り合いの「大先輩」は手慣れた感じでお店のスタッフに声をかけて、さらっと色々注文してからお手洗いへ。一人残されてあからさまにオドオドする私…とそこに、どこかで見たような集団が来店した。
テレビでお馴染みの、お笑い界の重鎮だった。ヤバイ、ここヤバイ店だよ(;・∀・)
「大先輩」がお手洗いから帰ってきた。と、どこから湧いてきたのか知らないが、8人ものホステスさんが一斉に「大先輩」を取り囲んだ。モテモテだ。同じソファ席の私も勿論、ホステスさんに包囲された状態。
ホステスさんに各々自己紹介され、多少は不慣れな空間に馴染んできたかな~と感じ始めた頃、ひょんなことから「腕時計」の話が出てきた。確か「大先輩」がカメラが趣味で時計も好きだみたいな…そんな話の流れからだったか。
「僕も好きですよ。腕時計!」
交わされるたくさんの会話の中で、唯一絡めそうなネタだったのでガツガツ拾いに行ってみた。急にギアが入った感じで、傍目には気持ち悪かったかもしれない。モテない男はココがダメなんだと後に反省。
「その時計は…変わってますね?」
よくぞ聞いてくれました!
その日着けていた「クロノファイター」について、聞かれもしない知識を語りまくった。「後で調べてみますね」と言ってくれたのが救いだが、きっと呆れていたにちがいない。はぁ…
とは言え流石は接客商売。時計についての知識も尋常じゃない。
興味深かったので、「こういうお店だと、どんな時計がモテる時計ですか?」と聞いてみた。腕時計でモテるなんてことはないらしいが、とは言え、こういう場で腕時計をしてない人は問題外らしい。アブねぇ…セーフ。
ホステスさんたちにとって一番解りやすい「ステータスシンボル」が男性の腕時計なのは間違いないらしい。解りやすいブランドならそれほど勉強しなくても覚えられるし、何より身につけている訳だから目の前にある。一見さんに会った時に色んな意味で、見たまんま正直に格付けができるというわけだ。
因みに何といっても「Rolex」だそうだ。しかし、モテるかというとそうでもないらしい。何というか…使ってる人が多すぎる、だって。
モテるモテないで言うと、「カルティエ」や「ヴィトン」の方がモテるらしい。女の子の会話の中に食い込めそうだわな、確かに。私も「タンブール」や「パシャ」にしておけば少しはモテたかもしれない。
「高級だけど日本では有名とは言えないブランドの腕時計は?」と聞いたら、「覚えられないから、どうでもいい」と言われた。
どうでもいい男ですまんね(´ε` )
まぁでも、予想通りの答えで妙に得心できた。色気も何もあったもんじゃない「初・ラウンジ体験」だったが、やっぱり腕時計絡みの会話は楽しい。
「モテない時計コレクター」という称号を得た北新地の夜でした。
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