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復刻の流行は「腕時計の未来」に繋がっているのだろうか??

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 ここ数年、腕時計関連サイトや関連雑誌を拝見して「良いなぁ~」或いは「欲しいなぁ~」と感じる時計のほとんどは「某かの復刻物」だったりするんですよねぇ~(汗)

 まぁ、これはしょうがないかもしれません。素直に格好良いと思っちゃうわけだから(;´∀`)

腕時計の「復刻」に定義は??

そんな物あるんか??って話ですけど(汗)

 メーカー自らが「これは〇〇の復刻である!!」と売りにして販売されているものもあれば、一部のマニアが「これはもしかして60年代のあれが元ネタでは??」とようやく気が付いて「復刻物」に数えられる時計もありますよね。何となくですが、当該の時計のエッセンスのうち半分以上が「復刻要素」だったりすると、途端にヴィンテージな色合いが濃くなるような気がします。

 そもそも「復刻」に何らかの定義があるのか自体が怪しいのですが…とりあえず「業界の流儀」みたいなものは、ぼんやりと存在するようです。他所さまのブランドのアーカイブから拝借したイメージで、見た目「古臭い腕時計」を作ったところで、それを復刻とは呼ばないはずです。敢えて名付けるなら…「復刻風味」ですかね??(;´∀`)

復刻を意識して買った数少ない一本 「LONGINES L2.800.4.26.2」

 基本的には自らのブランドの歴史を遡ったときに「これは!!」と振り返るに値する「遺産」があればこそ成り立つのが「復刻」です。例えば、古豪ロンジンさんのようなブランドにしてみれば、過去を紐解くだけで宝石の山を見付けられるでしょう。これが「正しい復刻」の姿です(*´∀`)

 そこを広義として捉え、ある期間の「歴史」の中に存在したスタイルを、現在の流行としてモデファイする…アパレルなんかの常道ではありますが、「腕時計の復刻」にはもっと紳士的な線引きが存在するように思います。とは言え「70’s」「90’s」みたいな括りで呼ばれるデザインの時計がないわけではありません。しかし、腕時計の場合はやはり「その時代に元ネタになり得るモデルを作っていたか??」の方が遥かに重要で価値があるはずです。

借り物の「復刻」は許されるか??

広い心と正しい物の見方があれば…

 そこそこ知名度の高いブランドでありながら「借り物の歴史」で商売するのを見せられるのは辛いものです。復刻という流行にも移り変わりがありますから、例えば70年代にこれといった作品を残していないブランドが「70年代懐古ブーム」に噛もうとすれば、他所さまの「借り物」に頼らざるを得ない…ビジネスですし解らんでもない話ですが、そこは潔く諦めてもらいたいところ(;´Д`)

 創業から日の浅い新興ブランドが、有名どころの過去作を真似た場合は話が異なります。そもそも知名度がありませんし、どういった歴史に触発されて生まれたのかを示すための「許された」期間が必要なのです。まれに最初から強烈な個性を売りにする新興ブランドもございますが、先人のやり方を真似る時間も必要です。いずれはそれらが混ぜこぜになって「オリジナリティー」の礎になるのですから。

復刻モデルは腕時計の未来と繋がっているのか??

未来のための「復刻」であって欲しいですねぇ(;´∀`)

 さて、ここからは私が日頃から抱く疑念…心配ですかね??について書かせていただきます。

 ぶっちゃけ「復刻って、腕時計の未来にとって吉なの??凶なの??」って話です。正直、ここまで年代を遡って掘り起こしたセンスが「第一線の商材」として通用している産業って、他に見当たらないと思うんです。しかもそれらが「よく売れる」。明らかに「21世紀のセンス」で作られた時計よりも注目されているのです(;´Д`)

 例えば…私が「ウブロ」さんを評価している部分はそこなんです。懐古に頼らずとも「ウブロ」を貫くことで、自分たちだけの価値を積み上げてきたのですから。

 そんなウブロさんにしても、かつて「MDM」の時代には「なんじゃコリャ??」みたいな時計もありましたよ。それでもウブロさんの作る時計からは「未来を見ている」感じしかしませんでした。確かに、バランスをつぶさに見れば、過去の名作を彷彿とさせる部分もあります。ですがウブロさんの場合はそれらを踏み台にしているに過ぎない…そんな気がします。

 私の個人的な腕時計趣味からは外れた存在のウブロさんではありますが、一視同仁な立場に立って見れば、腕時計の未来のために「応援したくなるブランド」なのです。

 そして「ロレックス」さんです。毎度「ロレックス」さんの新作時計を見て「やっぱり只者ではないなぁ~」と感じるのは、長年変わらぬデザイン思想を貫きつつも「数年先の未来を見据えた」と感じさせる時計を出してくるところでしょうか。それは、リーディングカンパニーとしての自負でしょうし、同時にブランドを強固に守る姿勢も垣間見えます。つまり「攻守のバランスが絶妙」なのです。ロレックスさんの時計は「最新」でもあり「復刻」でもあると言えるかもしれません。

 「セイコー」さんも復刻には一家言あるメーカーです。自社の血脈を一途に守りつつも、現代の消費者ニーズを読み取ったプロダクトを生み出し続けています。故に「完全復刻」を目指した一部モデルを除き、セイコーさんの復刻物で「古臭い」と感じる時計はほとんどありません(*´∀`)

 私も現代に生きる腕時計愛好家ですから、やはり「復刻」と聞けば有り難い気持ちになります。少なくとも親世代から「記憶」として受け継いだ「懐かしさ」をベースにした「復刻物」に対して、ある種の親近感を覚えることは確かです。「そうそう!!オヤジがこんな時計持ってたわ~」と感じることができる人たちにとって「古臭いデザインの時計」は、過去へ遡るための「タイムマシン」の役割もあるのです。

復刻物の台頭は、腕時計文化終焉への兆しか??

復刻物のデカダンスな感じはたまりませんけどね~

 ただ、そういった「古き良き時代を懐かしむ」行為自体には「時代を前に動かす力」がありません。それは「停滞」の兆しであって、いずれは「退廃」、そして緩やかに「終焉」へと向かうのではないか…

 おしゃれ系の雑誌などで「ニューヴィンテージスタイル」のグラフィックスが持て囃されて久しいですが、それが主流になることはないのです。古着だって同じ。それらは現代の文化に対する一種の「カウンターカルチャー」として存在し、多様性を生み出すきっかけとして機能しているに過ぎません。

 「腕時計」の場合はどうか…ただでさえデザイン的に幅のないアナログ時計なら尚のこと、長年に渡り同じようなデザインが、細部を変えて繰り返しリリースされてきたのです。正直、腕時計のデザインの根幹は2000年以降、ほとんど進化がありません。そこに近年の「復刻ブーム」です。

 余談ですが、1990年代は腕時計にとって「デザイン的な混沌」が面白い時代でした。現在、過去、未来…各々のブランドが自由奔放に設定した目標のバラツキが、生み出される時計のデザインに如実に現れていたのです(*´∀`*)

 話が逸れました(汗)え~っと、今はまだ良いでしょう。かろうじて「復刻元の時代」にシンパシーや郷愁を感じる世代が残っているわけですから。ですがいずれは通用しなくなるときがやって来るのです。黒電話を見た最近の子供が「ダイヤルを回す」という発想すら浮かんでこない現実…それほどまでに世代の乖離は進んでいます。そんなわけで、私は近い将来「針の位置から時刻が読み解けない」世代が誕生してしまうのではないかと懸念しているのです。想像するだけで恐ろしくなりませんか??(;´Д`)

最後に

 「復刻物」が幅を利かせれば利かせるほど、古き良き時代とやらに「ピンと来ない」と感じる若者たちも増えるでしょう。「復刻元の時代だってズレていくのだから問題はない」…本来ならそう考えて安堵すべきところです。ですが、ここ数年の復刻ブームが長きに渡れば、例えば「2020年代を代表するデザインが見当たらない」なんて、後々悲しい事態も起こり得ます。この先も腕時計が文化としての相応の立場を維持し続けるためにも、それだけは避けてもらいたいところです(;´Д`)

 だからと言って「復刻なんて止めちまえ!!」…ではないんです。そのブランド自身の歴史の中に模倣するに相応しいモチーフがあるなら、それを2023年の消費者に届けること自体は素晴らしいことです。ですが、同時に同じ熱量で「2020年代」を感じさせる腕時計も作ってもらいたい。1960年代に腕時計を愛好していた人が思い描いていた「21世紀」の腕時計があるはずですから、そういった期待も背負って欲しいのです。

 「オレたちの時代の時計と見た目変わってなくない??」そんな風に過去の愛好家を落胆させない「時代の最先端デザイン」が見たい…こんな風に思う腕時計好きは少数派かもしれませんが、復刻物が持て囃される都度、心配になる私なのでした(;´Д`)

 

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ご意見・ご感想

コメント一覧 (2件)

  • 腕時計は機能としては不要な時代かもしれません。腕時計はなくとも過ごせるこの時代の時計メーカーは大変な時代なのでしょうね。例えば、キングセイコーは復刻なのか復活なのか?そんなことを考えてしまいます。腕時計趣味とは、アクセサリー、サブカル、あるいは貴族の遊びなのか?今と未来と懐古主義の狭間にある百花繚乱の腕時計の現状は、どちらにしても心惹かれます。

    • 黒海月さま。

      腕時計は生きるために必須ではありませんし、無くても全然困らないわけですが…
      私たち「腕時計馬鹿」にとっては家族も同然!!だからこそ、その行く末も気になっちゃうのです。

      キングセイコー…特にレギュラーモデルですが、あの時計に関しては「インスパイア物」と考えています。
      復刻と言うにはオリジナルから乖離しすぎですし、どちらかというと現代にキングセイコーのテイストを蘇らせた…
      元のキングセイコーという世界観に「感化されて生まれた物」だと思っています。

      色んな角度からの楽しみ方がある腕時計ですが、私にとってはアクセサリー…う~ん。
      貴族の遊びでもないですし…う~ん…

      強いて言うなら「窓」ですかね??
      腕時計を通じて沢山の方と知り合えましたので。
      出不精な私を誰かと繋いでくれる「魔法の窓」かもしれません(笑)

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