1960年に「グランドセイコー(諏訪精工舎)」、そして翌61年に誕生したのが「キングセイコー(第二精工舎)」だそうです。そっかぁ…その名から受ける印象通り、2つはライバルとして誕生したんですね(*´∀`*)
かつて、「グランドセイコー」に劣らぬ国産高級腕時計として、その名をほしいままにしていた「キングセイコー」。時代を先取りしたデザイン、高い性能、グランドセイコーよりも求めやすい価格…と三拍子揃った「キングセイコー」は、イケイケだった当時の世相にピッタリ嵌って、上昇志向の強いサラリーマンたちの袖口を彩ったそうです。「キングセイコー買うぞ!!」を目標にして働いた男たちも多かったはず。
そんな「キングセイコー」の名跡が、2020年末に限定生産モデルとして復活、その小さくない反響に手応えを感じたのでしょうか、22年のこの度「キングセイコー」はセイコーのレギュラーモデルとして、見事な復活を遂げることになりました。
限定モデルは「385,000円」でしたから、私みたいなビンボー人を躊躇させるには十分でしたが、今回のレギュラーモデルは「198,000円」です。むむむ…これは悩ましい数字だなぁ…(;´∀`)
「キングセイコー」第2世代「KSK」をモデルにして、再定義された製品の写真を見たときに感じた「これだよ!!」感。時計全体に時代錯誤な昭和感を湛えつつも、その細部から放射される「現在の技術」。セイコーの本格的なアーカイブ掘り起こしが始まる先駆けとして、この「キングセイコー」は正しい復刻の姿だと感じました。
何ですかね?セイコーの時計に対して久々に感じる…狂おしいまでの「渇き」は( ・`д・´)
1975年には生産が終了していた「キングセイコー」。オリジナルが私の記憶に残っているはずはないのですが、どういう訳だか「妙に懐かしい」。そして「妙に泣かせる」のです。それは、去る2月18日に発売された「復刻KSK」にも同様に感じたことでした(ちなみに「KSK」の最後の「K」は、秒針の「規制機能付き(ハック)」の意とのこと。に、日本語!?)
過日「建国記念日」に銀座の「セイコードリームスクエア」に行くという、ある意味「確信犯的行動」に出た私です。
ということで、銀座に向かう丸ノ内線に乗った時点で、心はすでに決まっていたのでしょう。
予約してました。先週!
受け取りに行ってきました。本日!
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
さすがは「銀座和光」さんのお店です。場所柄、大した買い物ではないと思いますが、それでも最高に気持ちよくお買い物を楽しめました。
その後も、色んなお店に引っかかってしまい疲労困憊でしたが、タクシーを使うこともなく、地下鉄で新宿に戻ることに。
今すぐ開封したくなる誘惑と戦いながらの帰路でしたが、ふと、パソコンを買い換えようとしていたことを思い出し、ビックカメラへ。そこでもまるでマクロで決まった動きしかできない人形のように「腕時計売り場」へ。広田さんが褒めてた「オシアナス」を見たりして…(;´∀`)
さてはて、おうちに帰ってきました。
開封するぜ!!…って、なんじゃこりゃ???
物凄い違和感(笑)
柿の葉寿司でも入ってるのか?…やっぱあれかな?銀座だし、高級クラブに遊びにいくときに持参する「お持たせ」をイメージしたのでしょうか?違うか(笑)
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
手に入れた感想を一言で申し上げるなら…「日本人で良かった」でしょうか。特に昭和生まれのミスターたちならば、この「味」は反射で理解できるはずです。
塩サバとしじみの味噌汁があれば十分に幸せ…2022年版「キングセイコーの味」は、そんな「昭和の感性の延長線上」にあると思えるからです。
直線的でシンプルな外装、無駄のないベゼル、最小限の情報で構成されたダイアル周り。ノンデイトは必然なのでしょう。美しく磨き分けられた針と重量感満点のインデックスは、このモデル最大のセールスポイントと言えます。
ボックス型サファイアガラスがもたらす「レトロ」と「スペーシー」な風合いも見逃せません。小ぶりなキングセイコーがここまでの存在感を持つに至った、一番の功労者は風防だと思います。確かに「分厚い」という意見もありますが、個人的には厚さ以上の格好良さを獲得していると思います。ゆえに全然アリでしょう。
私が嬉しかったのは、必要以上の解釈を加えずに「復刻」してくれたことでしょうか。現代の技術と方法論なら、幾らでも改善できるはずの「幾つかのウイークポイント」を残してくれたのは大きいと思います。それこそが「復刻モノ」の「萌え所」ですし、オールドファンの好奇心をくすぐる材料にもなるはずです。
ムーブメント キャリバー6R31
駆動方式 メカニカル 自動巻(手巻つき)
精度 日差+25秒~-15秒
駆動期間 最大巻上時約70時間持続
ケース材質 ステンレス
ガラス材質 ボックス型サファイアガラス
コーティング 内面無反射コーティング
中留 ワンプッシュ両開き方式
防水 日常生活用強化防水(10気圧)
耐磁 あり
ケース厚 12.1 ㎜
ケース横 37 ㎜
ケース縦 43.6 ㎜
重さ 129.0 g
腕周り長さ(最長) 197 ㎜
石数 24石
秒針停止機能あり
価格は「19万8000円」です。皆さんはどうです?…私は「これなら安い!」と思いました。全体の仕上げも十分なレベルですし、流行りの「約3日」のパワーリザーブもある。もしこれを、そのままスイスのどこぞが作ったとしたら…5000ドルは下らないんじゃないでしょうかねぇ?…ぶっちゃけ、それくらいの価値はあるような気がしました。ちと誉め過ぎかなぁ?
キングセイコーがグランドセイコー同様に、その歴史を断つことなく現在まで続いていたら…セイコーのハイエンドラインの片翼を担っていたかもしれません。
そんな歴史の「IF」に思いを馳せるきっかけになりそうな、今回の「キングセイコー復刻」。それは単なるセルフコピーのヘリテージ物ではなく、過去の良品を起点にして始まる「新しい価値観の創造」なのかもしれません。
久しぶりに萌えましたね!!「キングセイコー」(*´∀`*)
ご意見・ご感想
コメント一覧 (6件)
砂布巾さま、こんばんは。
今更、1年前の記事にコメント付けるなやと言う世界ではありますが…
私もキングセイコー買いました!但し1967年製の44KSですw。FIRE KIDSさんのHPを見たら新着で入荷していたので(今日初めて表示された筈です)秒で注文しましたw。本当は実物を見てからにしたかったのですが、今週末は苗場へユーミンを聞きに行くもので時間が取れず、どうしても欲しかったのでついポチっと。
実は1967年って私の誕生年なんです。自分の歳と同じ歳の腕時計が欲しい、と言う願いが手巻きのKSで叶って大変嬉しく思っています(手巻き大好きなんです)。まぁ、要オーバーホール物件なので、これから1か月半待ちますが、逆に完調状態で手に入ると思えば1か月半くらいどうってこともありません。幾らでも待てます(笑)。
願わくばこのKSでフォトコンに参加したかったのですが、間に合わんなぁ。違う時計で頑張ります。
現代KSのSDKS025(深緑文字盤)も欲しいので、頑張ってお金貯めます(苦笑)。
mascagniさま。
いえいえ、いつの記事であってもウエルカムでございますよ(笑)
44KS!! 良いですねぇ~私も欲しいなぁ~(*´∀`*)
良いのを見付けたらネットでポチッとは正解だと思いますよ。
現物を見るためにユーミンを諦めたなら… 44KSを見るたびに苦い記憶が(笑)
確かに自分と同い年の時計って、なんだか特別ですよね。
私も某所で見付けた同い年のデイデイトが忘れられません。
無理なんですけどね… めっちゃ高いから(汗)
フォトコンテスト、奮ってご参加下さい。
まだ全然集まってませんので… 助かります(笑)
ちんねんさま。
コメントありがとうございます。
色々とお誉めいただいて恐縮でございます。
「和光」で買うこと自体が久しぶりでしたので、楽しい買い物になりました。雰囲気が伝われば何よりです(*´∀`*)
セイコーサロンさんだと7月なんですね…すみません。その辺の配慮が足りず、わいわいやってしまいました(汗)
「シルバー」シブかったです!!レザーベルトのシミュレーターを試したりしながら、楽しみにお待ち下さい。
「KING SEIKO」の黒文字ですが、私が見た限りでは違和感のようなものは感じませんでした。
きっと、大切な一本になりますよ(*´∀`*)
※それにしても…コメント欄のスターって、押しても一向に反映されないんですよね~改修してほしいなぁ…
はじめまして。
ブログ拝読させていただきました。
新生キングや銀座の状況をわかりやすく、かつ写真も綺麗に撮っていらっしゃるので、感動しました。
実は私もキングの発表があった当日に001のシルバーを予約していて、地元のセイコーサロンで7月に納品予定なので、参考になりました。
ブラウン文字盤素敵ですね。
SEIKOロゴと6時位置のKING SEIKOのレターの色に違和感がないですね。
その点、シルバーはKING SEIKOのレターが黒なので、実物を見てみないと違和感がないか分からない感じです。
納品があと5ヶ月も先の話になるので、懇意にしているセイコーサロンの社長さんはセイコー本社からの扱いに嘆いておられました。
それ、間違いなく私です(笑)
入り口の写真を撮ってる姿を見られてたとは…お恥ずかしい(。>﹏<。) でも、こんなニアミスもあるんですね!! 次回はシチズンのフラッグシップ辺りでお会いしたりして(笑)
この記事を読んで、ふと、今日、セイコードリームスクエアで会った人は砂布巾さんだったのではないかと思いました。
15時ぐらいに、入口の写真を撮って中に入っていく人を見かけた後に、僕も入店しました。キングセイコーのレザーベルトを見ようとして場所を譲ってもらったのが、僕です。
そのあと、キングセイコーの試着を店員さんにさせていただいて、何も買わずに帰りました。
違うのかなぁ~。