「ZEGATO(ゼガト)」という聞いたこともない「謎ブランド」の時計を買いました。モデルは「Z-BK6516」。どこの誰が作って、中身には何が使われているのかなどの事前の情報は、思い切って無視することにしました。
普段は慎重派の私に大胆な行動(?)を取らせるほど、見た目の可愛さが「どストライク」だったのです(*´ω`*)
ZEGATO(Z-BK6516)
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もの凄くテキトーな作りの時計です。何というか…全然新品に見えないという…ねぇ(笑)
amazonだと現時点で「4,751円」でございます。
「うちのお祖父ちゃんが戦闘機乗りでさぁ…形見に譲ってもらったんだ」みたいなウソでも、さらりと通用しそうなアンティーク感があります。
物の括りとしては、TIMEXの「キャンパー」や(一部で人気の)某百均ショップのミリタリー(風)ウォッチと同じといえば解りやすいでしょうか?
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ちなみに、こんな体温計のケースみたいな物に入って送られてきました。この時点で「手を出してはいけない物」を買ってしまった背徳感で首筋の辺りがヒリヒリしています(汗)
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いきなり説明書が現れました。「ミリ物」な雰囲気は漂ってきますね。一通り目を通しましたが、スペルの間違いを2箇所見つけました。ぶっちゃけメッチャ雑な仕事です(笑)
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今回の購入品はノンデイトなので説明書なんか必要ないのですが、図解はなかなかお洒落です。
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説明書にもありますが、輸入取扱店のショップサイトにも日本の建築家との関係性が記述されています。今の所、詳しくは解りません。まぁ「日本人の建築家」とは書かれていませんけど(;´∀`)
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こうしてみると雰囲気は完全に重量感のある「キャンパー」。ある程度離れた距離感でも解ってしまう作りの甘さですが、ミリタリールックスのコンセプトからすると、とても味のある雰囲気だとも言えます。もちろん風防は「プラ」です。ぐにゃりと歪んで見えるアワーマーカーがたまりません。いいなぁ~最高だ!
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裏蓋は愕然とするくらい雑なヘアラインが刻まれて、ところどころ傷だらけです。これはワザとなのか?ラグのカットも仕上げも雑だなぁ…(汗)
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尾錠は数百円のNATOベルトと同レベル。逆にここだけが現代風の仕上がりで一番キレイだったりします。
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羽根に「Z」な「ZEGATO」のエンブレム。大きすぎて「55」のマーカーに被さってしまっています(笑)私は気にしません。若い女性の失敗を「可愛いから許す」時のように寛容な気持ちに近いです(笑)
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この角度はなかなかの美しさです。アンティーク時計の可愛いところがちゃんと再現されています。それにしてもやはり、プラ風防が作り出すダイアルの雰囲気は素敵です。ダイアルの要素にコントラストがあるので、プラの視認性の悪さも全く気にならないレベルです。
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こうして見てくると、ケースの仕上げの雑さや最初から傷だらけのスタイル(?)、雑すぎるアワーマーカーの印字なども、リアルなアンティークのミリタリーウォッチを目指したが故と言えないこともないなぁ~と思えてきました。
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巻いてみました。想像以上に可愛いです!カッコいいです!
実はこの時計に関しては恐ろしく情報が少なくて、ケース径すら掴めないままの購入でした。一応は「メンズ」の表記がありましたので「小さそうだなぁ」と思いながらもポチり。
自分で測ってみますと「幅33ミリ(リューズ除いて)」でした。ラグ幅は「16ミリ」です。
私が子供の頃のオッサン時計は、だいたい35ミリ以下でしたので、このサイズ感もアンティークな雰囲気に一役買っているのかな~って感じます。
問題はむしろ16ミリのラグ幅の方でしょうか?この時計を見た瞬間に私は、「背当ての付いたレザーベルトに換装したい!」と思ったのですが、16ミリはさすがに細すぎて目当てのものが見つかりませんでした。もしかすると、革の端切れを使って自作にチャレンジするかもしれません(以前、NATOは作ったことがあるので)
搭載される「手巻きムーブメント」の具合ですが、リューズが異様に重い(巻きにくい)のを除けば、運針もなめらかで特に問題なく動作しています。意外と秒針の刻みは細かいです。
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「ZEGATO」のデザイナーは「デニス・チャン」と記されています。事実だとすると、彼は香港の有名なジュエリーデザイナーですので、私が思っている以上にそこそこの出自をもった時計なのかもしれません。
「デニス・チャン」は建築家でもあるようなので、「日本の建築家との関係」の件はここにコネクトするのかなぁ~と思ったり。日本で「グッドデザイン」も獲っているようですが、それでも日本との関係うんぬんは…(汗)
実際、混乱させられたアメリカの腕時計ファンサイトでは「日本のブランド」みたいな書かれ方をされています。それに対して「日本製じゃないよ!」と訂正する人もいます。その方の意見を鵜呑みにすれば「上海時計工場」で組み立てられたムーブメントを搭載する「中華時計」ということになります。まぁ確かに、そう考えるのが自然といえば自然です。
珍しく「怪しげ」な時計に手を出してしまいましたが、一見して「どうしても欲しくなる」ツボな時計もたまにはあります。今回購入した「ZAGATO」の時計はAmazonさんで「4,751円」。中華時計として高いと見るか安いと見るかは、正直、人それぞれでしょう。
私としては「貶しながら褒める時計」というポジションが面白くて、それで十分な「ネタ」にもなったことですし、今回の元は取れたかなぁ~ってな気分です(笑)
仕事で「本気になる」時には些か心もとない相棒ですが、休日の散歩のお供にならこんなに可愛い時計もないと思いました(*´ω`*)
私の「中華時計」に対するアレルギーも、ほんの少しですが…解消されたかな?
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