今年9月「SEIKO 5 sports」が全面モデルチェンジされました。海外でのみ販売されきた「5」ですが、新型ローンチから国内でも販売されます。「5」を国内正規で買える日がくるなんて…隔世の感があります(泣)ちなみにシリーズロゴ「5盾」のデザインも新しくなって、何だか「SUZUKI」みたいに(。・ω・。)
ざっと公式で見ただけで、実物を検証する機会には未だ恵まれていませんが、細部の質感が向上して「5」の安っぽさがだいぶ消え失せてます。うむむ、少し淋しさを感じるのは私だけでしょうか?
すでに「旧シリーズ」と呼ばねばならない私の「5」たちですが、その趣は確かに「安物」です。しかし、それが「文化」というか、「5」のスピリットだったと思います。
うちの「5」たち(壊れてないヤツら)で記念撮影(*´∀`)
今でも変わってない可能性もありますが、その昔、大阪の天神橋筋商店街の時計屋さんで、一番ぞんざいに平置きで売られていたのが「5」でした。5千円くらいからありましたっけ?ディスプレーからはみ出して吊るされた「5」もあったりして。
そのなんとも猥雑な店先の雰囲気に負けない「5」の時計たちの「俺たちはここにいるぜ!」的な主張の強さを、今も鮮明に覚えています。
私はそんな光景が大好きでして、私の記憶の中の「5」は安物時計の中の安物時計、「チープキング」みたいな存在でした。例えるなら、高級品の宝石のような価値ではなくて、ビー玉コレクションの中で特にキレイなマーブル模様みたいな感じです。ですから今後の「5」が小綺麗になっていくとしたら…淋しいのです。
上がってますねぇ。クラス感がプロスペックス並に。「これが新世代の5なのか!」って感じです。サイズ的にはほんの少しシュリンクされたのでしょうか。洗練された印象のほうが強くなっています。インデックスもキレイに縁取りされちゃって…ベゼルのスッキリ具合はいいですね。それから…10気圧防水なぁ。いわゆる「陸ダイバーズ」になっちゃってますね。時代が時代ですし、シティーユースメインなら良いのかもしれません。アトラス級の20気圧防水を期待しましたが、オーバスペックと言われれば確かにそう。
キャリバー4R36搭載は良いですね。手巻きのない「5」は地味に使いにくいですから、私としては大歓迎です。今回の新型はそれぞれのコンセプトから5つのカテゴリーに分けられています。全ての頭文字が「S」なのがニクイです。
Sports Style(SBSA011)
最初から多種多様なダイアル色が用意されていて、選ぶ楽しみがあると思います。定価で3万円ちょうど。ベゼルのコインエッジが細かくて高級感があります。この辺、旧シリーズは雑でしたから。全体としては非常にソツのないセイコーらしい時計です。
Suits Style(SBSA017)
ダイアルを奥行き部分の円周でバイカラーにすることで、ソフィスティケートされた若々しい印象に。ミラネーゼも軽やかでなかなかよい雰囲気です。定価38,000円
Specialist Style(SBSA028)
ほほう!コレはこれまでの「5」になかった路線です。インデックスの縁のローズゴールドも効いています。このモデルを買って、ストラップをスウェードレザーのNATOに換えたら…ククク…やばいなぁ。欲しいぞ!定価38,000円
Street Style(SBSA025)
オールブラック!これは売れそうですね!夜光も黒ですか。あぁ、コレはカッコいいですね~。それにしても、SEIKOの腕時計はNATOに換えると男っぷりが数段上がるのはなぜでしょうね(*´∀`*)
定価34,000円。
ここからは、ポップでおサイケな「SENSE」が爆発する「ジョジョの奇妙な冒険 コラボレーションモデル」もご紹介しましょうッ!!!
ちなみにオッサンにはハッチャけ過ぎるデザインのモデルは避け、こちらでは「ギリ使えるッ!」モデルのみをリストアップします。
Sense Style(SBSA031)
「グイード・ミスタ モデル」
なんじゃコリャ!「ジョジョコラボ」だそうですが、第二部までしか読まなかった私には、何だかさっぱり解りません(笑)「ミスタ」って誰やろ?
キャラクターの性格からデザインのテーマは「単純に生きる」。いや!これって大切なことですよね(*´∀`*)
ホント申し訳ないくらいキャラに関しては解んないんですが、ダイアルがグラデーションカラーだったり、突飛な色使い…インデックスは「弾丸」とな!?良く見るとリューズもなんか変です(笑)
だけど私は最初にこのモデルが「いいなぁ~」と直感しました。なんとなく楽しさを感じる時計です。
裏側です。へぇ!凝ってますね。ジョジョファンなら買っちゃうのでしょうか。最近セイコーさんはコラボモデルに注力して成功していますが、如何せん高い。ちなみにコチラのコラボモデルもノーマルのSports Styleと比較して17,000円も上乗せの定価47,000円です。まぁ、63万円しちゃうガンダムコラボのプロスペックスに比べれば安いもんですが(;´Д`)
Sense Style(SBSA038)
「レオーネ・アバッキオ モデル」
クールな佇まいをもつレオーネ・アバッキオの「真実に向かおうとする意志」をテーマにしたラグジュアリーな一本…ということです。そうだね、真実から逃げてちゃ何も解決しないよね…(しみじみ)
おっと!このダイアルは私の好きなヤツですよ。いわゆる「飛びアラビア」のデジタル数字バージョンですね。「AUTOMATIC」の文字の入り方もちょっと古くさくて効いています。
こんなにいろんなエッセンスが混在しているわりには、落ち着いたまとまりを感じさせます。自分から「実はジョジョコラボのモデルなんです」とでも言い出さない限り、普通に使えるニヒルな時計だと思います。
Sense Style(SBSA036)
「ジョルノ・ジョバァーナ モデル」
第5部「黄金の風」の主人公「ジョルノ・ジョバァーナ」をイメージしたということですが、私は今初めてマジマジと彼を見ました。もう…「前髪ッ!」としか言えません。
ド派手なピンクをメインカラーに、彼由来のモチーフを散りばめたということで、ファンには「たまらん」のかもしれませんね(・∀・;)
「使えるか?」「使えないか?」で言えば場所によっては「使っちゃいけない」類の時計です。しかし、よ~く見るとあちこちに無駄な凝り方(笑)それが功を奏してか、不思議なクラス感をまとっていると思います。一つの「モノ」としてはキレイですよね。異能者感はメッチャ出てますが(笑)
如何でしたか?
私も「5」に憧れて「5」に時計を教えてもらったクチなので、刷新に一抹の淋しさを感じながらも、この新しい「セイコー 5スポーツ」には興味があります。どういう世代に受け入れられていくのか、旧型と同様にMODで盛り上がったりするのか、この先の動向に注目していきたいと思います。
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