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「HODINKEE」を読むと無性にセイコーが欲しくなる(SBDC)

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皆々さま。かなりお久しぶりでございます。仕事がムダに忙しくて心の余裕がなく、そこに個人的な案件が迷路のように絡むことで精神的に凹み過ぎまして…弊ブログの執筆も疎かになってしまいました(その辺の愚痴は「小ネタ」でいずれ!!)

とは言え、そういう困難な状況の支えになってこその「趣味」です。ブログに記事をしたためるゆとりはなくとも、会社への行き帰りの丸ノ内線車内で「何かええ感じの中古の出物はないかなぁ」とスマホを叩いたり、つまらない会議の最中にこっそりと腕時計関係のオンラインメディアを読んだり(仕事せぇ!!)…もちろん、在宅中ならNetflixを見ている以外の時間は腕時計関係の雑誌を読んでいるか、腕時計ブランドの公式で情報収集を欠かさない。精神的には間違っても好調とはいい難い今の私ですが、だからこそ「腕時計に興じる豊かな時間」を大切にしています。

腕時計関係の読み物の中で、私が特に更新を楽しみにしているのが、オンラインメディア「HODINKEE Japan」さんが上げてくれる「海外発」の記事です。高級腕時計人気は世界的なものですが、海外の記者が書いた記事を読むたびに思います。日本人が日本人に向けて書いた記事と比べると、良し悪しは別にして腕時計を「評価する基準の広さと深さ」が違うなぁ~と。

具体例を上げたいところですが、当該記事を丸々抜粋するワケにも参りません。ですのでここでは「世界のセイコー」に関する数多の記事から、私が総じて感じた印象でお話させていただきます。

「HODINKEE Japan」さんには、それこそ熱狂的な「SEIKO GEEK(セイコーオタク)」であろうと思われる記者が書いた記事が沢山あります。セイコーさんの作る腕時計が海外ではどのように評価されているのか…なんせギークな人が書く記事ですから、こちらも相当冷静に読む必要がありますが、評価のポイント自体は至極明確なので「なるほど、それは言えてる!!」と腑に落ちる部分が多々あるのです。さらにそこに「それは無いやろ」的なファンタジーな発想を加えて読者を楽しませる高いエンタメ性。余りにも面白いので「Japan」に翻訳版が掲載されるまで待てず、英語版で元記事を読んだりもしています(*´∀`)

セイコーさんネタで構図として多いのが「ロレックスとの比較」。2019年リリースの記事では「自社製自動巻き搭載のエントリーモデル比較」として「オイパペ」「シーマス」そして「GS」を対決させていましたが、GSと他2本の20万円近くの価格差を物ともせず「真っ向勝負」させる姿勢からは、むしろほとばしる「セイコー愛」を感じて終始ニヤニヤしてしまいます(笑)

特に「ダイバーズ」をテーマに扱った記事での「セイコー支持」は異様なほどです。これが日本人向けの企画だったなら「20万円以下で買えるダイバーズ」といった括りを用いて、あとは微細を比べていくみたいな記事になると思います。「100万円クラスで」となると「確かに良いもんやけど…全部お高いがな!!」となって、庶民の私としては読む気も失せます(踏ん張って最後まで読みますが)

ところが「HODINKEE Japan」さんに限ったことではありませんが、海外の記事に多く見られるのは、幅広い価格帯のダイバーズをダァーッとテーブルに並べてから「さぁ!!結局どれが良い??」みたいな企画です。ある意味雑な、それでいて心躍る…そんな感じ。

日本版で翻訳済みか定かではありませんが「頑丈なダイバーズ対決」みたいな記事では「シーマスのプロプロフ1200M」「ディープシー」「プロマスター1000m」「プロスペック1975プロダイバーズ600m」「フィフティファゾムスのXファゾムス」がエントリーされていました。冷静に考えたら価格差10倍なんてのもあったりしますから、同じ土俵に上げて良いのかという疑問は拭えません(;´∀`)

ですが、海外のこういった比較記事におけるセイコー(或いはシチズン)の扱いは、あくまでも同列なのです。いやむしろ「安いのに凄い!!」の価値が「高級品の満足」を凌駕しているのではないかと思える熱い記事もあります。これは恐らく「安さの意味」を理解した上で、その企業努力と、それを実現する高い技術力を自然な形で評価する懐の深さが、それらを執筆した記者が暮らす場所にはすでに醸成しているということでしょう。

これは私も含めてのことですが、高級品を「高級だから」と有り難く思う日本人は未だ多く、モノの本質を語り合うことで本当の価値観を築く文化には届いていないように見受けられます。セイコーさんの時計に関して言えば、海外のファンの方が、先にその真価に辿り着いているように思えるのです。

海外の腕時計掲示板(板)も時々覗いてみる私。そこで見かける「サブマリーナが欲しい」といった書き込みには、必ずと言っていいほど「セイコーで良くね??」と返す「セイコー厨」が湧いてきます。「おいおいまたセイコーかよ!!」みたいな空気が流れるワケですが、大体は「セイコー出してきたら話終わりじゃん!!」となるのです(笑)実売価格を念頭に、製品はもちろん、企業の信頼度などを含め総合的に考えると、彼ら海外の時計好きにとってセイコーさんは「議論を終わらせるレベルでチート」な存在なのでしょう。

そんなワケで、ブログの執筆が出来なかった期間、海外のオンラインメディアに感化されまくってた私。まるで「海外目線でセイコーを見る邪眼」がひらかれたかのように、熱く熱く、セイコーさんの時計が欲しくて辛抱たまらんな状態が続いていたのです。

人間、何がきっかけになるか解りません。昼過ぎに友人から届いた一枚のLINE写真。そこには地元関西の某駅前が写っていました。駅舎入口に掲げられた温度計の数字…「40度」。それは「暑くて敵わんわぁ~」ってなボヤキメッセージでした。

で、私もおもむろにスマホで本日の最高気温を検索。新宿「36度」。暑いと思ってたけど、向こうより「4度」も低いんやなぁ。

義務年休取得で近所の喫茶店にしけこんでいた私は思いました。「暑い言うても大阪よりは涼しいわけやし、ちょっくら出かけたろかい」と。正確には「ちょっくら銀座でセイコーでも見ちゃおうかなぁ~❤」なのですが(笑)

海外の腕時計好きの「セイコー愛」にアテられて以来、欲しいと思ったセイコーは数知れません。最近ですと、とりあえず試着してみたい案件として挙げられるのは、プロスペックス「SBDC171」と限定モデル「Save the Ocean」に新たに加わった3本のプロスペックス「SBDC165」「SBDC167」「SBDC169」がありました。「SBDC171」は7月8日の発売ということですから僅かにフライングなのですが「Save the Ocean」なら実物が見られるはず!!…そう!!総本山の銀座ならばね!!

ってなワケで銀座の「セイコー ドリームスクエア」まで行ってきました。キングセイコーを購入して以来の聖地巡礼です。

プロスペックスの売り場は2階にあります。こぢんまりとした空間ですが、歴史的な個体の展示もあったりして、次第に額の辺りがワクテカする私(*´∀`)

まぁ何せこの日は暑かったですから、ターゲットを確認したら即時撤収くらいの気持ちでいたのですが、あまりに芳醇なプロスペックスの世界観。様々なグレードのモデルがそれぞれに主張するショーケースを前にして、当初の目的を忘れそうになりました。

いや、今日は「Save the Ocean」の日なのだ。どこだ!?どこにあるのだ!?モデルのバリエーションが多すぎて中々見つかりません(;´Д`)

「お探しものはありますか?」とスタッフさんに聞いていただいて、ようやく「Save the Ocean」を目の当たりにしました。あれれ?意外と地味というか、普通というか。

とりあえず、折角銀座くんだりまで来たわけですから、腕に載せんワケにはいきません。いそいそと一本目(3本とも載せる気満々??)いっちゃいましょう(笑)

PROSPEX SBDC167

(PROSPEX SBDC167)

これだから腕時計は恐ろしい(笑)腕に乗せた途端、保護猫の譲渡会にでも参加しているような気持ちになりました。一瞬で愛が育つといいますか。

いわゆる「1968メカニカルダイバーズ」の復刻にあたる伝統的なアウトラインを持つ「SBDC167」。深みのあるブルーのベゼルで括られた鮮やかなアイスブルーのダイアルがソーダアイスのように涼しげで、間違いなく今の季節にハマります。インデックスはいかにもなダイバーズスタイルですが、そこはセイコーさんですから、シティーユースにもガッツリ対応できそうです。横径は42ミリ。6R35搭載でパワーリザーブ70時間。200m潜水用防水。お値段は148,500 円(税込)です。

PROSPEX SBDC169

(SBDC169)

実物を拝見する前は、実サイズのデカさもあって「これは参考程度に」と思っていました。ところが、ある意味一番「身に着けると魅力が爆発する」のは「SBDC169」なのかもしれません。堪らない「凝縮されたメカメカしさ」にブルーのベゼル、新雪のように儚いホワイトのダイアルで品よく彩られたケースが、とにかく美しかったのです。

これは本当にタマランダイバーズです。ハードな男の子テイストに美術工芸的な完成度までも備えた「SBDC169」。1970ダイバーズのアウトラインは日常使いには少々外しが効きすぎているかもしれませんが、その辺を差し引いても「所有したい」と思わせる魅力は満点でした。横径42.7ミリ。6R35搭載でパワーリザーブ70時間。200m潜水用防水。お値段は159,500 円(税込)です。

PROSPEX SBDC165

(SBDC165)

腕に載せると、さも「最初からここにいましたよ??」的なオーラを醸し出してくれた「SBDC165」。確かになぁ…カウントアップベゼルはあっても、リューズガードがなかったり、そもそも直線で構成されたデザインだったりと、ビジネスモデルと大差のないシンプルな面持ちが特徴です。

墨のように黒いベゼル、まさに氷河を連想させる落ち着いたブルーのダイアル。1965ダイバーズの系譜は復刻の人気も高いですが「SBDC165」のように新たなニュアンスを与えられると、これまた別の魅力がほとばしります。今回の3本で言えば最もシティーユースに向いているのが「SBDC165」なのは間違いないところです。横径40.5ミリとサイズも一番コンパクトですしね。6R35搭載でパワーリザーブ70時間。200m潜水用防水。お値段は148,500 円(税込)です。

どれもそれぞれ部品の工作精度が高く、物体としての存在感の高さに目を見張りました。そんな時計を15万円辺りのクラスで作っちゃうのですから、確かにセイコーさんの存在はチートかもしれません。

ここ数年、プレザージュやGSでやりたい放題、面白いダイアルを発表しまくってきたセイコーさんですが、これら「Save the Ocean」のニューカマーたちに与えられたダイアルも、これまた美しいものでした。この美術工芸的な捻りを加えることによって、本来はガチのダイバーズであるこれらに「都市型ダイバーズ」としての性格を与えることに成功しています。まぁ~見事だと思いました。

で、この保護猫譲渡会で私がこのあとどうしたかって言いますと…とりあえず一匹、買ってしまったワケでして(三匹まとめて買いそうになったのは内緒です)。引っ張るほどのことではありませんが、何を買ったのかについては後日、使用感などもまとめて書かせていただきます。

セイコーさんの箱は小さくていつも助かります(笑)

確かに「今年はもう腕時計は買わん!!」みたいに宣言した気もします。ですが心のどこかで「※但しセイコーは除く」と注釈入れてた気もするんですよねぇ(;´Д`)

ほら!!毎日暑いじゃないですかぁ??爽やかなブルーのソーダアイスを食べたくなるのも無理からぬことなのですよ。お店のスタッフの女性も言ってましたもん。「暑くなるとダイバーズがよく売れるんです」ってね。一緒、一緒!!アイスと一緒よ~(;´∀`)

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