「次の誕生日プレゼントは腕時計がいいなぁ」… なんて笑顔の彼氏(旦那)さんにお願いされたら、貴女ならどうしますか??
何となくの想像でしかありませんが「メンドクサイのキタ!!」と戦慄する女性が大半なのではないでしょうか?? 男の私でも思いますもん。男の腕時計趣味って何でこんなにも「混沌」なのかと。
予算の限界だってあるでしょうから、ハイブランドをポンポン贈るワケにもいかないでしょう。何をどうすれば相手に「満足してもらえるのか」で言えば、腕時計のプレゼントはとても難しい、贈る側の女性にとって「リスクの大きいアイテム」だと思います。贈った後の相手の微妙な反応から「しくじり」を感じ取った方もいらっしゃるでしょう。ぶっちゃけ、貰う側の男性がそれを顔に出しちゃいかんのですけどね (;´Д`)
難解すぎる「男の腕時計」
メンドクサイですよね?? 解ります。でも、そんなに苦悩する必要はありません。そもそも「パートナーがくれた物は有り難く頂戴する」が大前提なのですから。万が一腕時計を贈った男性が文句を行ってきたら「一生プレゼントはあげない」ついでに「一生風呂掃除」で良いと思います。それくらいの罪です(笑)
彼氏が喜ぶ時計を探すなら
気持ちがスゥ~ッと軽くなったところで、ワタクシから勝利の確率を大幅に上げる「幾つかのコツ」を伝授したいと思います。贈り物の成否は「戦略にあり」です (*´∀`*)
機械式を選ぶべし
腕時計として「クオーツ式(ソーラー含む)」が機械式より劣るわけではありません。ここは誤解のないようにお願いします。クオーツ式の方が遙かに正確ですし、電池が生きている限り日々の調整も最小限で済みます。朝寝坊の彼氏さんに贈るなら「着けるだけで良い」クオーツ式が良いかもしれません。
ただ、身に着けるものに拘りの強い男性に腕時計を贈るなら、やはり「機械式」にすべきでしょう。電気ではなくゼンマイを動力にしているというノスタルジーも男性が好きな要素ですし、如何にも「時間管理のツール」然としたクオーツ式に比べ、正確性で劣る機械式だからこそ感じる「趣味性」ってやつが男心に沁みるからです。機械式ならではの「重量感」も男の子は大好きですしね (*´∀`*)
機械式腕時計の寿命
クオーツと機械式を比較すると、圧倒的に機械式の方が長命です。壊れる頻度自体はそれほど変わらないと思いますが、クオーツの場合、使われている部品によっては容易に「修理不能」に陥り、動かなくなってしまうのです。この場合、クオーツの正確性を支えるハイテク部品がネックになっちゃうわけですね。
対して、機械式のメリットは多くの部品が「ローテク」であることです。要するに、大概のトラブルが街の修理屋さんのスキルで何とかなってしまうんです。例え交換部品が無くとも、腕の良い修理屋さんなら金属から部品を削り出して作ってくれますからね。そういう環境さえあれば、機械式腕時計の寿命は100年を優に超えます。折角のプレゼントです。長く愛用して貰える「機械式」を贈りましょう。
機械式だからこそ湧く「感謝の気持ち」
機械式をクオーツ式と比べたとき、使い勝手の部分で最も異なるのは「何もしなければ数日で止まる」ことでしょうか。腕を振る運動を動力に変える「自動巻き」ならば毎日使っている限り止まることはありませんが、手巻きならば2、3日で止まってしまうものがほとんどです。
この機械式の「性質」或いは「宿命」があるからこそ、機械式の腕時計と使う人との間には定期的な「対話の時間」が生まれます。「リューズ(クラウン・竜頭)」を巻き上げる時間のことです。
使い慣れていない方には戸惑いがあるかもしれませんが、この「儀式」があるからこそ「機械式は特別」であると言えます。ほんの1分足らずの作業ですが「今日も元気に動いてね」という願いを込めて、きゅるきゅるとリューズを巻くのです。
そしてこの時間は、贈ってくれた人に対して感謝する時間でもあります。リューズから指に伝わる挙動は機械式の腕時計を使う喜びそのものです。腕時計を使う準備をするたびに、その喜びを与えてくれた「贈り主」への感謝の気持ちも沸いてくるのです (*´ω`*)
適正サイズは『手首の太さ』で選べ!!
腕時計を贈ってから「しまった!!」と後悔しがちなファクターとして「サイズ」があります。ベルト(ストラップ)のことではありません。時計本体のサイズのことです。
恐らく腕時計を贈ろうと考えたとき、最後まで確証を持てないのが「パートナーにどのサイズの時計が似合うか」だと思います。極論するとこれは、相手に「着けさせない限り」解りません。ですが、サプライズを目論んでいる貴女としては、ネタバレしたくないですよね?? ですので、あくまで一般論に過ぎませんが、似合う腕時計のサイズを司るファクター「手首の太さ」から、適正サイズを割り出したいと思います (*´∀`*)
手首周り16~17センチの彼氏さんには…
日本人男性のほぼ標準的な骨格です。ちなみに砂布巾もこのゾーンに該当します。様々なサイズの腕時計を楽しめる、お得な体格です。
ケース幅37ミリから42ミリ辺りが中央値で、あらゆるシーンに違和感なくフィットするシルエットになるでしょう。35ミリ以下なら少しクラシカルな袖口、45ミリ近辺の大型はスポーティーな印象になります。ほとんどの時計で付属のベルトが長過ぎたり短過ぎたりすることもありません。
手首周り~15センチの彼氏さんには…
小柄、或いは華奢だったりする彼氏さんならば、34ミリから39ミリ辺りのケース幅が中央値になるでしょう。32ミリ辺りでも余り小ささを感じさせず使える体格ですので、ヴィンテージを自然に使える体格的条件を備えていると言えるかもしれません。
43ミリを超えるサイズは「大きな時計を着けている」印象になります。ただ、ビジネスシーンにはオススメできないものの、オーバーサイズを楽しんでもらう趣旨を理解して貰えそうならば、思い切って贈ってみるのも良いかもしれません。大きい分、男性側からすれば貰ったときのインパクトは絶大です。
手首周り18センチ~の彼氏さんには…
手首が太い方は大柄であることがほとんどですが、そんな日本人離れした骨格の彼氏さんならば、まさに外国人の着けこなしが参考になるでしょう。中央値は39ミリから42ミリ辺り。腕時計の印象を弱めたいとお考えならば、もっと小ぶりのサイズでも構いません。ただ、小さなサイズの腕時計は付属のベルトも短い傾向がありますので、そこには注意が必要です(お困りの腕太い民は数知れず… )
44ミリ以上をサラリと使えるのが大柄な体格の羨ましいところです。例えば身長175センチの砂布巾が44ミリのパネライを着けるときは「大きい時計を着けている」という自覚が必要ですが、185センチもあればそれを「普通のビジネスウォッチ」のように使えてしまうのです。
ワタシの彼氏、太っているんだけど… ??
これは私自身「太ったり痩せたり」を繰り返したから解ることですが、腕時計の「似合う似合わない」に「太ってる痩せてる」は余り関係ありません。それよりも圧倒的に身長のファクターが影響します。
そもそも「似合っているか??」の評価は他者が下すものです。であるならば、それはある程度離れた場所からの印象と言うことになりますが、その場合、瞬間的に強く印象に残るのは周囲と比較した際の全体的なバランスの方です。
太ると多少は手首も太りますから、そちらの方で大型の時計が似合う場合もありますが、他者目線でザクッと「似合う似合わない」の判定が下される場合、それは大抵の場合「体格:腕時計のサイズ」であると考えて良いと思います。小太り程度なら時計との相性は関係ありません(デブの私が言うんだから間違いない!!)
彼氏が「所有している腕時計」をチェックしましょう
手段は問いません。彼氏が持っている腕時計をチェックしましょう。これは要するに「ダイヤルやベゼルの色で被らないようにする」ための「諜報活動」です。サプライズの場合はより慎重に行いましょう。ターゲットに気付かれては面白みが半減しますからね (*´ω`*)
ドレスウォッチかスポーツウォッチかそれが問題だ
これも「諜報活動」の成果が試されます。彼氏がすでにメインを張れるドレスウォッチをお使いだった場合、持っていないタイプのスポーツウォッチを贈った方が活躍の機会が明確になります。2本目のドレスウォッチを贈っても喜ばれるとは思いますが、見た目に変化を付けた方がバリエーションが増えて、より一層喜ばれるはずです。「ダイバーズを持っていない」など事前の情報があれば、かなり「正解」に近付くことができますしね。
予算を幾らに設定するか
高いですよねぇ… 本当にすみません(汗)
予算については後述しますが「信頼のおける機械式」をお探しなら、日本製の素晴らしい腕時計を実売価格「3万円~6万円」で見付けることが可能です。ですからすみません。少なくとも「3万円半ば」辺りで覚悟していただければと思います。本当にすみません (;´Д`)
彼氏が喜ぶ、実売5万円前後の機械式腕時計5選
ということで、ゾーンとしては「実売価格 3万円台~5万円台」の機械式腕時計でお薦めできるものを「5本」、自信を持って推挙させていただきます。どれを買ってもハズレなしの逸品ばかりです。この価格帯は日本のブランドが強いなぁ。
ORIENT Mako40 RN-AC0Q01B(税込実売価格 33,880円)
安くてもしっかりと機械式の醍醐味に触れることのできるメーカーと言えば「オリエント」です。どこかで「オリエントはちょっと…」みたいなサジェストを耳にして躊躇している方もいらっしゃるかもしれませんが、ハッキリ言ってそれは戯言。名だたる腕時計愛好家の多くがオリエントの時計を高く評価していますからね。安心してオリエントを候補に入れて下さい。
ここでは「Mako40」をお薦めしたいと思います。世界中で愛されるダイバーズ「MAKOシリーズ」。こちらはソリッドなベゼルがシティーユースに好相性なモデルで、2023年10月にリリースされました。下手すると、これ一本で腕時計は十分みたいな気持ちにさせるほど、使い回しに優れた設計だと思います。絶妙な幅39.9ミリのケースですから、体格を問わず使っていただけるはずです。
デザイン的に嫌いになる要素がどこにもない「Mako40」です。限定カラーのモデルもありますが、私なら今後も流行に左右されない「ブラックダイヤル」一択ですね!! きっと長く使ってもらえますよ~ (*´∀`*)
CITIZEN “TSUYOSA” Collection NJ0151-88X(税込実売価格 44,660円)
シチズンで「絶対に外さない」リーズナブルな機械式はないかと聞かれたら、自分自身、購入からずっとお気に入りの「TSUYOSA」をお薦めしたいと思います。所謂ラグジュアリースポーツ系統のビジネスウォッチなわけですが、どなたにも使いやすい40ミリのケース幅、シンプルで飽きのこない仕上げ、そこはかとなく漂う高級感など、働く男性の袖口をほんのり飾る役目にこれほど相応しい時計もありません。
ムーブメント(動力部)は「Cal.8210」。パワーリザーブは40時間、普段遣いなら十分な精度です。美しく仕上げられたパーツの数々をトランスペアレントの裏蓋から見ることができますので、大抵の男性なら「おお~」と喜ぶはずです (*´∀`*)
シュッとしたビジネスウォッチとしてはもちろん、プライベートでカジュアルな装いにも合わせやすい「遊び心」にも溢れた「TSUYOSA」。機械式の入門用としても最適です。24年9月現在、アマゾンでしたら色違いで4色が購入できる状態です。人気のライトブルー(ティファニーブルー)も買えますよ。
SEIKO PRESAGE(セイコー プレザージュ)SARY155(税込実売価格 48,400円)
仕上げに凝った見た目の機械式でありながら、手の届く価格帯で知られる「プレザージュ」の中でもさらに手頃なライン「Cocktail Time」ですが… これに関しては是非、実物を見て下さい。ダイヤルの細工がとにかく美しいので (*´ω`*)
ダイヤル正面側から動作するムーブメントの一部が見られる「オープンハート」仕様です。機械式ならではの「生命感」を手軽に楽しんでいただけます。
ケースサイズは幅40.5センチ。体格を問わず使っていただける大きさだと思います。
信頼のセイコー製「Cal.4R38」ムーブメント搭載。トランスペアレントケースバックから内部を覗き見ることができます。精度はそこそこと言ったところですが、セイコーの低価格機械式を支えるムーブメントの一つですから安心感はありますね。
スーツに合わせて良し、カジュアルな装いに合わせても良し。幅広く使える万能型ドレスウォッチは如何ですか?? (*´∀`*)
ORIENT Bambino(オリエント バンビーノ)RN-AP0101B(税込実売価格 31,570円)
もう一丁、オリエントをお薦めさせて下さい。イタリア語で少年を意味する、その名も「バンビーノ」。最近手に入れた方に実物を見せてもらいましたが、めちゃくちゃ良かったのでどうしても外せませんでした。これこそが「オリエントの底力」だと思います。2024年、春夏モデル。
この時計には様々な「最高」が詰まっています。まず、デザインが最高。世界に名だたるマニファクチュールが自社のドレスラインで必ず一つは作る「スモセコ3針(サブダイヤル表示の小さな秒針を持つクラシカルなデザイン)」です。流行廃りとは無縁の普遍的存在ですから「一本持っておいて損はない」デザインの時計と言えます。そしてサイズがこれまた最高。ケース幅38.4ミリは少し小ぶりですが、あらゆる体格の方にとって最も使いやすいサイズの一つだからです。
ムーブメントは機械式自動巻「Cal.F6222」。価格帯で考えると高精度の部類に入るムーブメントです。ガラスがはめられたトランスペアレントの裏蓋から動作する様子を見ることができます。う~ん… 良いなぁ~ 買っちゃおうかなぁ~ (*´ω`*)
UNDONE(アンダーン)ベースキャンプ ― カリ ブラック(税込 39,600円)
WEB上で好きなパーツを組み合わせてオリジナルウォッチを作ることのできる、世界初のウォッチ・カスタマイザーを開発し、独自の世界観で知られる香港のブランド「アンダーン」。その中からダイバーズウォッチの『ベースキャンプ』カリフォルニアダイヤルをチョイスしました。40ミリのケース幅でステンレス素材のケースはローズゴールド色。ブラックのダイヤルにグリーンベゼルの縁取りがセンス良く映えます。サイズ的に華奢すぎる彼氏にはどうかと思いますが、私の近所には同サイズの「ハローキティモデル」を購入した女性(華奢)もいますからね。端から「オーバーサイズ」を狙うのであれば、サイズなんて参考数値でしかありません。
ムーブメントはTMI NH35A/NH39(自動巻き)でパワーリザーブは40時間です。黒いカーフのストラップを別途用意すれば、ビジネスシーンにも良い感じで馴染むはず。こういった外し系のデザインをスーツに合わせると、ちょっぴり上級者っぽくなってお洒落ですよ~ (*´ω`*)
手頃な価格の時計と安物の時計は別物
ここまで厳選した「5本」をご紹介するために「実売3万円台~5万円台」という条件で機械式の腕時計を探しました。結論から言えば5万円台に載せることなく、良い感じの腕時計5本を選ぶことができました。ちなみに生産本数の多いゾーンだからでしょうか?? 時計のサイズも全体格に適応可能な中央値とも言える「40ミリ」が多かったですね。何れにせよ、我ながら絶妙なラインナップだと思います。
例えばアマゾンで腕時計を探せばもっと安価な「機械式腕時計」だって幾らでもあるわけです。中国製だろうが謎のブランドだろうが、それを使う人が解っていて買う分には構わないでしょう。ただ、贈り物となると事情が異なる。貰ったときの気持ちに違いが生じますからね (;´∀`)
もしも、たった1万円しか違わないのであれば、広く知られたブランドの物を購入すべきだと思います。その点、上に挙げた5本なら大丈夫。日本製のセイコー、シチズン、オリエントは言うに及ばず。香港のアンダーンにはここ数年で積み重ねた実績があります。これらは買いやすいお値段の時計ですが、決して安物ではありません。お金を払う価値のある時計です。
贈り物で失敗したくない貴女なら「安心の日本ブランド」を選べば大丈夫。最愛の彼氏を良い意味で「ぎゃふん」と言わせたい貴女なら「アンダーン」のような「遊び心に溢れたブランド」が良いかもしれませんね (*´ω`*)
最後に…
弊ブログのユーザー属性を性別で分類すると、およそ2割が「女性の読者」さん。実数で考えると「少数派」として切り捨てるには余りにも大きな勢力です(ちなみに年齢別ですと男女ともに30代が最大勢力です)
ですから、心のどこかでずっと「もっと女性向けのコンテンツを充実させなければ」という使命感みたいなものは抱えてきました。そんなわけでこれまで、チョボチョボと女性をターゲットにした記事を書いて参ったわけですが… 実際、まだまだ少ない。精進します!!
ただ、不思議なんですよねぇ。ほら、うちのブログって完全に「男性目線」なんですもん。しかも「腕時計が好き過ぎてちょっとおかしくなっている」男性目線です。まあ、それって私のことなんですが… (;´Д`)
以前から女性の皆さんがウチのような「マニアックなブログ」を覗いて下さる理由については、正直ずっと謎のままでした。ただ、ご自身は腕時計に興味がなかったとしても、愛しいパートナーのために情報を集めようとお越しいただいたのであれば、弊「腕時計喫茶」は正解かもしれません。難しい専門用語や言い回しは極力廃していますし、アタマからオシリまで「ストーリーとして成立する読み物」であることを「是」としていますからね。
さて今回は「パートナーの腕時計を探す」目的で訪れて下さった女性のために、2種類のルートで「最適解」に辿り着いてもらえる記事を書きました。最初に提案した注意点や「コツ」をナビゲート役にして探しても必ず見付かるはずですし、最後の「5選」を起点に選んでいただいても大きくは外さないはずです。日本中の淑女の皆さまのお役にたてると… 良いなぁ (*´∀`*)
※価格は予告なく変更される場合があります。大抵は値上げですから… お早めに (;´∀`)
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