こんなことを書いたところで、誰の参考になるのって話ですが、今現在の自分の意志に「明確な輪郭」を与えるためにも、読者の皆さまを巻き込んでお話したいと思います。一応は「時計に関係するお話」です (;´∀`)
「腕時計の撮影」が怖くなってきた
フルサイズのニコン「Z6Ⅱ」を購入してから一時期、OM SYSTEM「OM-5」の出番がめっきり少なくなりました。
実際、フルサイズセンサーがもたらす豊かな解像力はさすがの一言。全く同じ状況で撮影したマイクロフォーサーズのデータと比較すると「本当に同じモチーフなのか??」と疑いたくなるくらいの違いがあります。当初はそれで感動してしまい「フルサイズってマジですげぇ!!」と子供のように喜んでいたのですが…
撮影を重ね、出力を冷静に見られるようになったある日、気付いてしまったのです。私自身の好みで言うと「OM-5の画作りの方が遥かに好きだ」ということに (;´∀`)
ただ、安くないお金を支払って購入したニコンのフルサイズです。すでにレンズやアクセサリー類も増やしてしまいましたし、どうにかして活用しなければなりません。そんなわけで、イマイチ気乗りしないまま「騙し騙しの撮影」が続きました。
ニコンの画作りが悪いというわけではないんです。恐らく公園にでも行って花でも撮れば、空気感すら掴んだ素晴らしい撮影ができるはずです。ですが残念ながら、私の用途は「腕時計をモチーフにしたテーブルフォト一択」。それ以外のシーンでどれだけ優れていようとも、私自身にはほとんどメリットがないのです。
そしてこの辺りの「使用者(使用状況)との親和性」については、それなりに使ってみないと結論にたどり着けないのが「カメラの恐ろしいところ」だと思います (;´Д`)
「ニコン」と「OM SYSTEM」画作りの違い
ニコンさんの画作りの特徴を主観として述べるなら、「高い基本性能」と「用途の万能」ではないかと思います。そして、そういった「メーカーの理念」のようなものは、デジタルフィルターで遊ぼうが、フォトショップで弄ろうが最後まで失われません。
対してOM SYSTEMの画作りは「特定の用途にピンポイントで合うようにチューン」されていると思います。ですから「OM!? はぁ!?」みたいな人がいるかと思えば「一生ついていきます!!」と心酔する人もいる。
私自身の「腕時計を撮りたい」に対して、高い親和性を示してくれたのはOM SYSTEMの方でした。搭載する機能においてもOMのそれは端的で、多くのことはできない代わりに迷うこともありませんでした。
誤解を生まないように何度でも申しますが、あらゆるモチーフに対して高得点を狙いたいのならニコンさんです。すでに型落ちの「Z6Ⅱ」であってもそれは歴然。
うまく言えませんが、とにかく「センサーの素性が良い」のです。時計を置き撮りしても仕上がりは極々ピュアでキレイに写る。最終的な仕上がりに関しては「それの何が悪いの??」と仰る方が大半ではないかと思います。
ただ、時計を「時計以上の存在として撮りたい」と考えると「Z6Ⅱ」の画は素直過ぎました。そもそも私は極端な「撮って出し派」であり、撮影後にフルサイズの画的なゆとりを活かして細部を詰めていくような職人ではありません。
その点「OM-5」の吐き出すデータには端から余裕がありません。センサーサイズの小ささも相まって、むしろ「諦めることの方が多い」カメラです。だからなんですよ。まるでフィルム時代のカメラのように、先に「イメージ通り写る環境を整える」必要がある。ほとんど一発勝負ですから、シャッターを押す瞬間には凄まじいまでの緊張感があるわけです。
そしてそれは私にとって、写真部だった高校時代に体験済みの「写真を撮るカタルシス」そのものでした。
そこまで気が付いていながら、私は自分をごまかしてフルサイズの画を吐き出し続けました。今思えば、それが少しずつ積み重なってストレスへと育ってしまったのでしょう。何度シャッターを押そうが、気持ちのどこかで「よし!!」と思えないわけですからね。
そうして撮影行為自体が億劫になり、次第に写真を撮ることが怖くなってしまいました (;´Д`)
「ニコン」は手放したほうが良いのか??
「こりゃあ、フルサイズを持っていても使わんようになるなぁ」という懸念が膨らみつつあったある日、ひょんなことからモーリス ラクロア クラブ ジャパン代表の中澤氏とHMS表参道の店長氏と3人で晩飯を食う機会がありました。
会話のほとんどが「シモネタ」で、それに関してはここで書くわけにはいきませんが(汗) 「ニコン手放そうかと思ってるねん」という私の告白に答えた中澤氏のセリフが響きました。
「撮っててツマラナイなら、違うカメラに行っても良いんじゃないですか??」
これまでにも何やかんやと「端的で刺さるワード」を私に贈ってくれている中澤氏ですが、このときの一言にもグッときました。だって自分自身「撮影体験がツマラナイ」とまでは自覚してませんでしたから。
「カメラなんて、楽しく撮れるかどうかですよ」と追い打ちをかけてくれた時点で、私の心はほぼ決まりました。ニコン「Z6Ⅱ」は手放すことにします。
あばよ!! ニコン「Z6Ⅱ」
ニコンさんには申し訳ないことをしました。でもゴメンナサイ。私には君の高性能を活用することができないんだ… というわけで「Z6Ⅱ」をレンズやマウントアダプターと一緒に手放すことにしました。
何とも勿体ないことをしたものだと反省しています。ただ、貴重な経験にはなりました。実際、カメラ界隈には根強い「フルサイズ信仰」があって、それはそれで正しくもあるのですが、要は使い道、使う人との親和性が高いかどうかです。
今回でその辺りの勉強をさせていただいたと思っています。腕時計に対しては独自の物差しがすでに完成している(気がしている)私ですが、カメラに関して素人同然。安々と雰囲気に流されてしまいました。腕時計と同じく、何事も痛い目を見て経験値を稼ぎ「自分のスタイル」とやらを探すしかないようです。
「Youtube進出」がカメラに求める要件を変えた
ならば今後は「マイクロフォーサーズ一本」なのか… 実際、1週間前くらいまではそう考えていました。ところが、そんなに簡単な話ではなかった。これはもう、如何ともし難いことですが、動画撮影の機能がとにかく弱いんですよ。OM-5って。
撮影したデータ自体は4Kですしそれなりにキレイです。マイクロフォーサーズ特有の被写界深度の深さも動画ではメリットだと思いました。ところが動画撮影中に各種トラブルが頻発。一番困るのはピントの「トラッキングが遅い」そして「盛大に迷う」。兎にも角にも、安々と仕事を投げ出す根性無しの「オートフォーカス」には参りました。
完成させた動画でも、ピントが宙を彷徨う情けない様を何度も視聴者の皆さまにお見せしてしまいました。確かにYoutube活動は私にとって「ブログのオマケ」みたいな扱いですが、作る動画までもが「オマケレベル」なのはいただけません。
他にも動画撮影中の露出が安定しないことにも不満がありますし、稀に発生する「処理落ち」には対応しようもありません。
カメラ本体もバリエーション豊富なレンズも全てが「格安」で、吐き出す画も大好きな「OM SYSTEM」さんですが、動画関連の不安定さが浮き彫りになった今となっては、もう少し動画性能が高いカメラを探す必要性を感じています。「OM-1 markⅡ」ってどうなんでしょうね??
「動画専用のカメラを買い足せば??」ですって?? いやいや、そんなに何台もカメラは持っていたくないんですよ。可能であれば1台こっきりが理想なんです。
カメラ趣味の方は大抵「サブカメラ」をお持ちのようですが、私はそこまでのマニアではありません。そういう「沼り方」は腕時計だけで十分(とか言いつつ、2台3台と増えそうで恐いなぁ)
なぜか「APS-C機」を検討中
それが全てではないとは言え「デカいセンサーが正義」であることはご尤もです。「Z6Ⅱ」で35ミリフルサイズの威力に関しては身をもって知ることができました。ポストプロダクションで徹底的に弄るなら「フルサイズしかない」と私も思います。ただ、本体もレンズも、何せ「デカい」そして「重い」(;´∀`)
「マイクロフォーサーズ」の良いところ、悪いところも存分に知ることができました。静止画だけで言うなら「フルサイズとは異なる画が撮れる」というだけの話で、クオリティーが劣るとか、そういう風に思うことはありません。
本体もレンズも玩具のように小さく軽く、そこに本格的なカメラの機能が内蔵されていると考えると、やっぱり「M4/3 は凄いなぁ」と思います。ただ、ポストプロダクション段階で弄れる幅は狭い。ギリギリ余裕のないデータですからね。
とまあそんな感じで、主要ミラーレスの「大」と「小」を運用してきた私ですが、ここで「ちょ待てよ!!」とキムタクっぽくピンときまして(笑)
だってそうじゃないですか?? フルサイズは何か「持て余す」、マイクロフォーサーズは「少し物足りない」とくれば、丁度その真ん中の「APS-Cは??」となるわけです。
マイクロフォーサーズほどでは無いにしろ「APS-C」の未来も明るいとは言えません。ただ、少なくとも今の私が買い替えるなら、M4/3より一回りデカいセンサー、フルサイズより一回り小さい本体(レンズ)サイズなど、かなり魅力的な要素が詰まっているのが「APS-C」だったりするのです。
次のカメラを選ぶ際、譲れない性能
「APS-C」を選ぶとしても、絶対に搭載しておいて欲しい機能が幾つかあります。まずは「少なくともOM-5よりはピント合わせが早く、正確であること」。そして「十分にキレイな4K動画データを吐き出せること」… この2点はマストです。
そして可能なら、本体は軽くて小さい方が良い。画素数は2400万画素くらいで十分。画素数が増えるほど光の取り込み性能は落ちますからね。
これは後からどうにでもできる話ですが、標準に近い「等倍マクロレンズ」は必須です。OMで当たり前のように使っている「高倍率マクロ」が期待できるメーカーはほとんどありませんから、等倍でやってみるしかありません。
写真の写り、画作りに関してはカメラ云々以上に「カメラマンの腕」が重要ですから、購入したカメラの特性に合わせて自分自身のスキルを向上させるつもりです。ですのでそれほどの拘りはありません。ただ「永遠の中学生」みたいな拗らせ気質の私ですから「何でも不足なく撮れる万能型のカメラ」との相性は、余り良さそうではありません (;´Д`A
ってなわけで、マストな要件を叶えてくれるカメラの中から、できるだけ「アウトサイダー」な逸品を選びたいと思いますが… 果たして、目論見通り行きますでしょうか?? (;´Д`)
購入候補の「APS-C」たち
ここ数日の間、寝ても覚めても頭を離れない「カメラどれにしたらエエんや問題」。正直、情報過多で良し悪しの判断が困難になっている私ではありますが、今現在、購入候補として絞り込んだ「APS-Cのカメラ」たちを並べていきたいと思います。
静止画でも動画でもメインを任せるマクロレンズ込みのお値段で「30万円以下」を目指します。ちなみに「チャットGPT」さんに「腕時計がキレイに撮れて動画も得意なAPS-Cのカメラを教えて」とお願いしたら「自分で考えろや!!」みたいな冷たい反応が返ってきました。(・д・)チッ(笑)
Canon EOS R7
ボディの見た目は、如何にも「現代のキャノン」って感じです。ちなみに私が最初に手にしたカメラはキャノンでしたので「キャノンも丸くなったものよのう」と、郷愁のようなものも湧いて参ります。好きか嫌いかで言えば…「カクカクしたキャノンが好きでした」とだけ言っておきます(笑)
全ての基本性能が高く、さすがはニコンと長年にわたり世界の頂点に君臨し続けたメーカーだと思います。APS-Cのラインにも手抜きは見られません。静止画は言わずもがな、動画の性能も高い。有効画素数は3250万画素。充分過ぎます。
ボディの価格はヨドバシさんで「20万3500円」。アマゾンさんで「19万円ちょい」。キャノンのAPS-C最上位でこの価格。お得感がありますね (*´∀`*)
あ、これはどう言うことだ!? 安いミラーレス用マクロレンズがあるにはあるも、何故か「ハーフマクロ」しかない。レンズ屋さんレンズでも構わないけれど… あるかな??
FUJIFILM X-T5
見た目!! 見た目ならダントツで一番好きなデザインです。売りは有効画素数「約4020万画素」の「X-Trans CMOS 5」。どうやら静止画を気持ちよく撮ることに多くのリソースを割いたカメラとのことで、公式においても率先して動画性能をアピールしているフシはありません。
レンズ群も魅力的、富士フィルムの歴史を遡るかのような「フィルムシミュレーション機能」も楽しそうです。良いなぁ。これなら遊びながら時計を撮れるんじゃないでしょうか。問題は動画撮影能力です。「動画を撮れないわけではない」みたいな書き方をしているブログを拝見しましたが… 果たして??
ボディはアマゾンさんで「26万7800円」でした。そこそこ高めですねぇ (;´∀`)
SONY α6700
フォーカス性能で評判の高いソニー製APS-Cの最上位機になるのかな?? 動画専用機に迫る動画撮影性能を高らかに謳っていますし、最新の画像処理エンジンも何だか凄そうな予感がします。ソニーならミラーレス専用レンズにもリーズナブルな、それでいて高評価のマクロレンズがあります。
問題があるとすれば… 軍艦部。コンパクトなボディは願ったりですが、ファインダーの出っ張りがなく「つるぺったん」なんですよねぇ… 男なら「ボンキュッボン」を選びたいところじゃないですか??
… まあ、それは趣味の問題として(汗) アレですよアレ!! カメラと言うよりはアレです。最初期のウォークマンみたい。そこを愛せるかどうかかもしれません (;´∀`)
ボディはヨドバシさんで「21万8900円」。アマゾンさんで「19万3644円」でした。
SONY VLOGCAM ZV-E10 II
趣向を変えて「動画用にチューンされたカメラで静止画を撮るってのはどうなんだ??」といたずら心が起きまして(笑) こちらも候補に上げておきます。公式にもちゃんと静止画も撮れるとありますし、私程度の撮影技術なら十分に両方の役割を果たしてくれる気もします。
気になる点があるとすれば… そもそもファインダーがない(笑)
キタムラさんだと標準型ズームレンズ込みで「14万8863円」でした。安い!! (*´∀`*)
「ニコンにも『APS-C』はあるじゃないか??」そう仰りたいわけですね。私も「Z fc」とか好きなデザインですよ?? 若かりし頃の「FM」を思い出します。
でもですねぇ… フルサイズのニコンを手放して、APS-Cのニコンに買い替えるなんて「完全に変態野郎」ですよ(笑) というわけで今回のチョイスからニコンは除外しました (;´∀`)
マイクロフォーサーズの王道を極める道もある
そうなんですよ… 要するに「OM-1 MarkⅡ」を買い足して「マイクロフォーサーズ帝国」を作るという道もあるんです。先日リークされた「OM-3」が気になるところではありますが、ビックカメラさんで聞いた話では「MarkⅡは超えてこないでしょう」とのことでしたし「OMの最上級機種」で王様気分を味わうのも悪くありません。そもそもOMのカメラは昔っからデザインが素晴らしいですしね。
ただどうなんだろう… お店で触った感じだと、MarkⅡとOM-5の間に、それほど大きな性能の開きを感じなかったんですよねぇ。特に試すこともできない動画撮影能力については、スペックを鵜呑みにする覚悟が必要です。
ボディの価格はアマゾンさんで「24万8800円」。ちょいと高いなぁ… ブランドを背負ってるモデルですからねぇ。是非もなし (;´∀`)
※カメラの価格は25年1月17日調べ。
最後に… カメラでは絶対に「沼りません」
メーカーの違うレンズ交換式カメラを複数台所有するのは経済的効率も良くないですし、貧乏人としては避けるべきです。ってなわけで、新しいシステムを導入した場合、OMを今後も維持するかが悩みどころ。OMは各種ピクチャーコントロールの味付けが絶妙なので、純粋な「静止画用」としては使い続けたいところですが… 渋い時計写真が撮れますしね!!
そう言えば… ライカの新作「ライカSL3-S」が発表されましたね。動画機能を強化したとのことで、センサーは総画素数「2400万」の35mmフルサイズ裏面照射型CMOS。2400万に抑えた辺りに「古豪の意地」を感じます。良いやん!! 幾らなん!?って… あ、無理でしたわ(笑)
何にせよ、私にとってカメラは「写真という『絵』を作るためのツール」に過ぎません。ですから、最終的な作品としての写真に対する拘りはあっても、道具であるカメラに対する拘りはほとんどないのです。そこが腕時計に対する姿勢と大きく違う。
ですので「自分全開で突き進む拘りのカタマリ」である腕時計のように、目の前の沼に向かって自らズブズブと歩を進めるようなことはないと思います。ないはずです(汗)
ただ、新しいカメラ、新しいシステムへの好奇心だけは腕時計並みにあるかもしれません。撮りたい画の欲求に応じてレンズが増えることは仕方がないと思いますが、私の場合、本体の買い増しよりも「特殊な周辺機器」への投資が増えそうで恐ろしいです。
使いもしないグリップとか、ワイヤレスコマンダーとか、外部録画用モジュールとか… 好きですもん。メカメカしいの (;´∀`)
取り敢えず、買取業者さんの予約は取りましたから、あとは「関西人丸出し」でしつこく交渉するだけ。ニコンが高く売れれば売れるほど、私の夢は広がるわけですしね(笑)
ご意見・ご感想
コメント一覧 (2件)
カメラの世界も奥が深いですね〜
YouTubeによく映り込んでるのはSONYの一眼が多いので
SONYが人気な感じはしますよね!
新しい写真も動画も楽しみにしてます〜( ̄∀ ̄)
Y太さま。コメントありがとうございます♫
え~っと、この経緯もまたまとめて記事化するつもりですが…
カメラ関係、色々売り払いました(笑)
そして、売り払ったその日に、新しいカメラを買ってきました (;´∀`)
写真部だった高校時代から長年カメラに接してきた私にしても「初のメーカー」です。
操作系には苦戦していますが、フォーカス性能は「新しい時代が来た!!」って感じがしています(笑)
ヨドバシさんがかなり頑張って安くしてくれたので、お財布的にも助かりました!!
使いこなせるように頑張りますね (*´∀`*)