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ムーンスウォッチに煽られて「ムーンウォッチ」を購入した男

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今思えば、例の「ムーンスウォッチ騒動」は中々に興味深い現象だったと思います。そやけどねぇ…どんだけ言うても「スウォッチ」ですわ。オメガさんのロゴが貼り付いて、スピードマスター風のデザインが施されたスウォッチに過ぎません。

冷静になって考えたら、定価で「33,550円(税込)」も払えば、オリエントさんのそこそこな機械式が余裕で手に入りますし、セール品ならばハミルトンさんのカーキなんかも買えちゃうかもしれないのです。しかし、私もまさにそうでしたが、あの何とも言えず安っぽい、玩具みたいな「スピマスもどき」を見た瞬間、価格と価値に関するまともな判断力は失われ、ただひたすら「手に入れんとアカンのちゃうやろか!?」と思ってしまったのです。企画系のスウォッチに共通する、ある種の「焦燥感で買わせる」テクニックにまんまとヤラれたワケですね(;´Д`)

そんなこんなで、スウォッチさんの目論見にあっさりと乗せられた私。その後行われた抽選に敗北したにも関わらず、私の心中で「ムーンウォッチ」というキーワードが、今まで以上に気になる存在になってきたのです。

「ムーンスウォッチ」に引き寄せられた要因の半分は、スウォッチの持ち味である玩具っぽさと、ムーンウォッチの持つ「硬派なイメージ」とのギャップが生み出す「意外性の魅力」にあるのは確かです。しかし私の場合、昨年発表された「スピードマスター  ムーンウォッチ プロフェッショナル コーアクシャル マスター クロノメーター クロノグラフ(長ッ)がどうにも気になって仕方がなかった…という経緯も影響したと思います。モノホンは高くて買えんけど、スウォッチやったら買えるやん??みたいな感じです(*´∀`*)

この「スピードマスター ムーンウォッチ」、特筆すべきは待望の「コーアクシャル機構」そしてマスタークロノメーター認定の「Cal.3861」搭載でしょう。昨年早々にこの事実を知った際、ついにコーアクシャル化の波が「聖域」にまで及んだかという小さくない衝撃を受けたものです。前作に搭載されていた「Cal.1861」は、古臭い設計ながらも優れた手巻きムーブメントでしたが、オメガ製品全体の世代交代からは置いてきぼりの印象もあったからです(;´Д`)

ようやく時代に追いついた「スピードマスター プロフェッショナル」。この先の展開の基準点になるであろう「象徴的なムーンウォッチ」です。自力で入手する5本目の「オメガ」としては中々に意味深い選択だ…ということで、今年3本目の腕時計購入と相成りました。「今年は3本しか買わんでぇ!!」なんてことを宣言した気もします。まぁね、残りの月日を我慢すれば良いだけのことですよ。まだ4月ですけど(;´∀`)

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ただひたすら…シブいなぁ~(笑)

ムーンスウォッチ騒動で撹拌された「腕時計界隈」の空気感の中、このタイミングで手に入れることには少なからず気恥ずかしさがありました。「スウォッチの目論見にドハマりしとるがな!!」と言われそうですし、実際に「カモ」られている気もします。

だけど…関西人なんですねぇ。むしろ「オイシイ展開やな」とか思っちゃう自分もいるのです。放って置いても「笑えるストーリー」が手に入っちゃうワケですからね(;´∀`)

購入当日まで悩みましたが、私はヘサライト風防でソリッドバックのモデル「310.30.42.50.01.001」を選びました。理由は一言では言えませんが、ムーンウォッチの風防は「ヘサライト(プラ)」、裏蓋は「刻印付きのソリッド」ってのが、私の中でとっくの昔に定番化していたからかもしれません。確かに「Cal.3861」は見た目も美しいムーブメントですが、「見たいけれど見れない」と焦らされるのも中々にオツなものです。何でもかんでもスケスケにすりゃあ良いってものではないと、私は考えているのです(ソリッドバックモデルの方が、だいぶ安かったですしねぇ)

お値段のことで言えば、もう少し早めに決断して値上げ前に買っておけば良かったという後悔もあります。旧定価 が税込みで73万7000円、新定価が 81万4000円。まさか一割も値上がるなんて思いもしませんでした。反省するとすれば、高価になったオメガさんのラインアップの中でも比較的「お手頃価格」を維持してきた「ムーンウォッチ」に対して、買いたいときは「いつでも買える時計」と舐めていた愚かさに対してでしょうか。差額でプレザージュ一本買えたやん(´;ω;`)

時計その物の使い心地に関しては、最低でもひと月くらいは使わないと解らないものです。ですのでその辺りのお話はまた後日にでも。何せ現行品ですし、購入を検討されている方々の参考になるように「実録風味」「忖度なし」なレビューを書きたいと思います。まぁこれまでも、忖度なんてしたことありませんけどね(;´∀`)

ほとんどデザインを変化させずに来たことが揺るぎない不変性を生み出し、絶対的な名代として「ムーンウォッチ」を定着させたのは事実です。しかし、マスタークロノメーター「Cal.3861」が搭載される以前は、中身はほぼ変えずに定価だけが上昇してきました。

2004年で例えれば、スピードマスター・プロフェッショナルの価格は28万円でした。パネライさんの「ルミノール」スタンダードなモデルが57万円、ロレックスさんの「サブマリーナ(ノンデイト)」が41万円。そう考えると「ムーンウォッチ」はオメガさんの中で最も著名なアイドルでありながら、非常に手頃な価格で売られていたのです。10年後の2014年には「3570.70.50.00」が42万円に。次にマイナーアップデートされた「311.30.42.30.01.005」でも順調(?)に価格は上昇しました。しかし、物価の影響を差し引いて考えると、値上がりに対する「説得力」は些か希薄だったと思います。基本的には「ずっと同じ」でしたから。お金のない私としては、只々「高価になったもんだ」とため息をつくしかなかったのです(;´Д`)

納得できない価格上昇は、腕時計好きとして看過できません。きっと一昨年までは「買いたくても何となく躊躇している人」も多かったのでないでしょうか?

そして昨年の「310.30.42.50.01.001」登場。当然のように価格は更新されましたが、今回は十分に納得できる値上がりでした。時代が求める性能と質感をようやく「ムーンウォッチ」も獲得したのですから。

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よくも同じような時計を集めたな(汗)

以前よりずっと欲しかった「本家ムーンウォッチ」。ここに来て私が購入まで至ったのは、地味ながらも説得力満点の各種新機軸に対して「喜んで」お金を払おうと思えたからに他なりません。そして付け加えるなら、件の「ムーンスウォッチ騒動」が、オメガ「ムーンウォッチ」の未だ衰えぬアイドル性を証明してくれたことも一因でした。特に「ムーンウォッチっぽい時計」に目がない私にしてみれば、同じようなCDを何枚も買って、ようやく辿り着いた握手会みたいなものかもしれません。

なんかめっちゃ「チョロい」お客さんって感じで恥ずかしいのですが、今回は「まんまと買わされた」と思うことにします。実際、後々オイシイ展開かもしれんぞ…こりゃぁ(*´∀`*)

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