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【2021年回顧】入手した腕時計を振り返る

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この先「めちゃめちゃ」忙しくなる予定の私。ああ嫌だぁ…これじゃあ、昨年と同じ展開じゃないかぁ…(´;ω;`)

「これ」を避けるべく、今年は11月から根回し(?)に奔走して「イケる!」と感触を得ていただけに、誰かさんの思いつきで突如生じた各種「デカい山」を目の前にして、立ち眩みのような感覚に襲われるのでした。今日も自宅に持ち帰った仕事が山とあります。

無駄やった…

ホンマ無駄やったでぇ…

ワシの努力(´;ω;`)

 ってなわけで少し早いですが、書けるうちに年末恒例の「回顧」を書いておこうと思います。最後までどうかお付き合いください。

  恥ずかしながら、過去2年分の「回顧」も貼っておきます。

さて、本年の「お買い物」の特徴としては、これまでなら年に数本は手を出していたロープライス(5万円以下)の腕時計を「完封できた」ことが挙げられます。この辺りを買い始めるとあっという間に十数本に到達してしまいますので、深層意識に「これ以上は増やしてはならぬ!」という戒めが強くあったのだと思います。

ここに至って我慢を覚えた私…さぁ誉めて下さい!って…それでも確実に増えてるんですけどねぇ…(故に今、苦労しているわけで…)

「2021年に入手した腕時計たち」

 それでは、1本目はこちらの腕時計。

LONGINES「Heritage Chronograph(L2.800.4.26.2)」

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これは一つの契機でしたね。この「ヘリテージ」たった一本で、ロンジンというブランドに対する先入観を払拭できました。

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(L2.800.4.26.2)

それまで私はロンジンのことを、失礼ながら「寂れた温泉街の射的屋さん」のように見ていました。

昔は多くの観光客で賑わった温泉町、今でも行けばそれなりに楽しいはずなのに、昔の名前が寧ろ邪魔をする…どうせ大して面白くないだろう。どうせ見るものなんてないだろう…と。

ところが実際に車を飛ばして行ってみると、妙に楽しかったりするのです。子供だましの射的遊びにも案外と本気になったり、古臭い地味な町並みにも歴史の足跡を感じたりして…

かつてロレックスとタメを張るブランドだった頃の栄華を知っている人からすれば、現在のロンジンは「スウォッチ・グループ」の中で燻っているだけの存在に見えるかもしれません。しかし、手頃な価格のコレクションの中に、最近は「おっ!」と目をみはるシブいピースが出てきたりして…まんざら油断のならないブランドなのです。

この「ヘリテージ クロノグラフ」「こういうシブいのが欲しかったのよ!」と思わせる一本でした。モノプッシャーという古臭さ。コラムホイールの贅沢な操作感。高級機ではないけれど「古豪ロンジン」の名に恥じぬ作りの良さ。

大阪時代と打って変わって、服装がビジカジスタイル中心になってしまった私の東京生活で、この「ヘリテージ クロノグラフ」の存在は小さくありませんでした。着けると「賢く見える」「誠実そうに見える」と言われるロンジンの時計。それはスペックシートには決して現れない、ロンジンならではの「性能」かもしれません。個人的には大正解!良い買い物でしたねぇ…(*´∀`*)

2本目はこちらの腕時計。

SEIKO「ASTRON(SBXY015)」

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ロンジンの「ヘリテージ クロノグラフ」購入から、私としては相当に大人しく我慢した時期がありました。コレクションボックスはすでに満席状態でしたし、ベッドの下には箱に収納したままの腕時計が多数放置されていました。なので焼け石に水かもしれないと思いつつも「手放しても良い」と思えたものは手放すことに。

そのほとんどは「G-SHOCK」でしたが、流石というか何というか…かなり古めのモデルだったにも拘らず全てに値が付きました。ほぼ全てが電池切れで動作するかも怪しい状態でしたが…「G-SHOCK人気」とマーケットの懐の深さを思い知った次第です。

お陰でそこそこ心とベッド下が軽くなりまして、その後に一目惚れで買ったのがこの「アストロン(SBXY015)」でした。

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(SBXY015)

これは今も変わりませんが「アストロン」の…特にややこしいダイアルのクロノグラフデザインを、私は好きになれません。高価なモデルほど「ドヤ顔」な作りになる方向性も疑問です。私なりに理解する努力を続けてきたつもりですが、何かこう…やり過ぎ感が拭えないというか、迷走してるなぁ~としか思えませんでした。

とはいえ「アストロン」といえば、セイコーの名前が世界に轟くキッカケとなった、エポックメイキングな時計の称号です。私だって手元に置いておきたい。クオーツ時計の到達点として「触れておかねばならない時計」だということは、重々承知していたのです。

そこに「ソーラー電波ライン」という、何ともダサい名称のラインアップで登場したのが、ダブルタイムゾーンの「SBXYシリーズ」でした。第二時刻表示がスモールセコンド風に配置されたそれは、まるで上品な3針時計といった風情で、明らかにここまでの現行ラインナップとは異なるシンプルな外見。

やはりセイコーは3針(っぽい)時計作りの方が上手い!ってなわけで、リリース直後ではありませんでしたが、私もいそいそと一本購入したわけです。

まず、3針テイストなダイアルの美しさ。もはやダイアル面の透過具合でソーラーか否かを判断するのが難しいくらいです。ほんのり差し込むサンレイも絶妙です。

チタンは流石の軽さですし、フルオートカレンダーも頼りになります。「アストロン」としては小さい部類に入るため、ビジネスシーンでの使い勝手も良好です。

惜しいところを敢えて指摘するなら…ハンドですかね?ハンドの作りだけは正直…「何でなんや…」と思います。まぁこれも過剰な拘り故のことですので、このモデルの総合力を大幅に下げるものではありません。

実際「今日はラクしたいなぁ」って気分のときのアストロン出動率は異様に高いです。

 3本目はド派手なこの子。

Carl F. Bucherer「Patravi Chronograph GMT(10618.08)」

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とにかく派手でヤバいのが欲しくなっていたときに、「中野ブロードウェイ」の某店で発見。内なる心の「時の女神さま」から「さぁ…ブヘラを買っておきなさい…」と、ご託宣を受けた気がして…迷わず買わせていただきました。

どの角度からでもギラリと光り輝くベゼル。ケースもブレスも重量感たっぷりで迫力満点です。

それでいてダイアルは繊細で工芸的な美しさに満ち、欧州最大規模の宝飾店「ブヘラショップ」から続く審美眼の確かさを感じました。

正直なことを申しますと、購入当初は「地味なオッサンのオレには派手すぎたのか!」と思わないでもありませんでした。と・こ・ろ・が…です。この「パトラビ」という時計の包容力は半端じゃなかった。無条件で万人に合う腕時計ではありませんが、何と言いますか…私みたいなショボいオヤジも受け入れてくれちゃったのです。まるで慈悲深い観音さまのように。

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(10618.08)

素直に宝飾と考えると、この「パトラビ」のセンスは少々時代遅れな感じもします。実際、古いモデルですからね。しかし、それこそが私には良かったのです。ギラギラ派手な面構えでありながら、どこか昔からの顔見知りのように、気後れしないで使える優しさがあるのです。例えるなら、メイクバッチリの美形のオネエサンに、意外にも家庭的な一面があった…みたいな感じでしょうか。それってほら…最高でしょ?

42ミリ幅ですし厚みもありますから、実はそこそこヘビー級の時計です。しかし、絶妙に重量バランスが良く、手首の上での座りも極上クラスに優れた時計でした。これは使ってみないと絶対に解らない魅力でしたね。

売って価値のある時計ではありません。この先は解りませんが、とりあえず現在はそういうブランドではないと思います。けれど、そんな理由で「カール・F・ブヘラ」を敬遠するなんて…「パトラビ」「マネロ」を味合わないなんて…腕時計好きとしてはあり得ません。

さすがは価格と品質の天秤がシビアなスイス製です。リテールで80万円以上だった満足は必ずあります。現行機は自社開発のペリフェラルローター自動巻きを搭載して、簡単には買えないお値段になってしまいましたが、旧モデルでも十分に「ブヘラ」のゴージャスな魅力を堪能できると思います。ちなみにデパートの腕時計売り場に着けていくと、すごくモテます。「実物見ると、良いですね!」って。ポケモンのレアキャラみたいな扱いです(笑)

 4本目は縁あってこちらの腕時計。

Breitling「Navitimer Montbrillant(A41330)」

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オークションで出会って、縁あってうちにやって来た「モンブリラン」「ナビタイマー」とのダブルネームが刻印されていた時代の代物です。そういうとこ、ちょっと誇らしかったりします。

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(A41330)

まるで、最初から「ここに居ましたよ!」とでも言いたげな「モンブリラン」ですが、絶妙なサイズ感と使いやすさで、すっかりローテの一角を勝ち取ってしまいました。

手に入れてみると、もっと早くに買っておけばよかったと思えるほど、私の趣味に合致した時計でした。高い機能性とクラシカルなダイアルデザイン、美しい青針、なめらかなブレスレット、エトセトラエトセトラ…

少し枯れ始めたシルバーのダイアルは私の肌の色によく馴染んで、確かに旧知の友人のようです。

それもそのはずで、このモンブリランが現役だった頃、それは私が狙っていた時計の最右翼だったのです。それがどういう訳か、他の多くの腕時計に追い抜かれて…あの頃、縁がなかったと言ってしまえばそれまでですが、巡り巡ってようやく私の手元にやってきてくれました。

やはり、この時代のブライトリングにはたまらない色気があります。人間でも時計でも「若さ」や、それに支えられた「美」は時間とともに必ず衰えるものです。ところが「色気」に関して言えば、それは相当晩年まで失われることはないのです。

この「モンブリラン」を例えるなら、常連さんが絶えないスナックで働く妙齢の「美人ママさん」みたいな感じでしょうか。きっと昔は可愛かった…いや、今でも全然魅力的。叶うならグラス片手に夜更けまで語り合いたい…優しい声で、おでこを指で弾かれながら「ダ・メ・よ💜」なんて風に叱られたい…スミマセン。少々酒が過ぎたようで(;´∀`)

最後はデカ厚で締め!

Panerai「Luminor Marina(PAM00723)」

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「え?今更パネライ?」パネライのように爆発的な大ブームを起こしたブランドは、その後の時代の変化の中でそんな風に言われがちです。ですが私は、だからこそパネライは「存在自体が面白い」のだと思っています。

実際は4年ほど前が、パネライにとって一番つらい時期だったのではないでしょうか?SNSでも「ダサい」だの「ズレてる」だのと言われ続けて、危うくそれが定着するところでしたし。

ですが何事にも「ターン」というものがあって、今の腕時計の常識や基準も必ずその影響を受けます。今の時代に「ポスト・パネライ」になりうるブランドがない以上、パネライ自身が今の時代感に合わせて変質するか、時代の方が再びパネライを受け入れるか…どちらかしかないのです。今のパネライを見ていると、生粋の「パネリスティ」を不安にさせないよう配慮しつつも、柔軟に時代の変化を捉えたモデルを充実させつつあります。非常に上手な二正面作戦を取っている印象です。

今回「ルミノール マリーナ」を購入して思ったのは、パネライというブランド自体はすでに「惑わず」の域に達しており、むしろそれを使う私たちにこそ、揺るがぬ「覚悟」が求められているのではないか…ということでした。

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(PAM00723)

ブランドデザインの「アイキャッチ」としての力で言えば、良し悪しは別にしてパネライの腕時計の存在感はダントツです。その部分だけならロレックスにも比肩するでしょう。ただ、目立つということはその分敵も作ります。実際、「パネライだけは、タダでもいらん」という意見も聞いたことがあるくらいです(タダなら貰っておけばいいのになぁ~って思いますけど)

ですが、そのアンチの多さこそが、パネライ原理主義とも言える「パネリスティ」を育てたのではないでしょうか?判官贔屓に「最後まで…オレだけは味方だ!」とでも言ってやりたくなるのでしょう。母性(父性?)本能をくすぐる時計なんでしょうかね?

ちなみにこの「ルミノール マリーナ」を購入する決め手になったのは、「ブレスレット」でした。正直、パネライでブレスモデルというのはミスマッチです。ですが、だからこそ私はこのブレスに拘りました。パネライユーザーはちょくちょく見かけますが、ブレスモデルにはこれまで出会ったことがないからです。もうそれだけで価値があります。

一部に熱狂的なファンがいるブランドとして、完熟の域に突入した感のあるパネライ。かつてのような大ブームは、この先も起きないかもしれませんが、高級腕時計ブランドの重要なポストを担い続けることは間違いないでしょう。

パネライユーザーの皆さん。どこぞで誰かさんに「今更パネライ?」と聞かれたら、堂々と「今だからパネライ!」と返して上げましょう。そうやって聞いてくること自体、気になってる証拠なんですから。

ってなわけで、以上「5本」をお迎えしたわけです。「5本」ですよ?たったの「5本」で済んだんです。よくぞ耐えたな…オレ。大人になったぜぇ…( ー`дー´)

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一度に巻けるかなぁ~と思ってやってみましたが…

ちなみに世界的な腕時計マーケットプレイス「Chrono24」さんには「ウォッチ・コレクション」という機能があります。ユーザーが自分のコレクションを一本一本登録すれば、世界中のマーケットの最新データが即座に反映されて、現時点の「真の資産価値」を知ることができちゃうのです。

お陰で意外な時計に買いが集まっていると把握できたり、売り時の参考になったりもします。ちなみに私も、現有の腕時計全てを登録しました。かなり正確に登録する必要がありますが、自分のマニアックな趣味が、資産形成には全く向いていないと理解するのには役立ちました(;´∀`)

それでも、びっくりするような総額が視覚化されて目眩がします。「雲上ブランド」の一本もないのに…です。例えば、戯れにすでに手放した腕時計たちを思い出せる範囲で登録したとしたら…大阪なら単身者向けマンションが即金で買えるくらいの金額が、画面上に表示されたことでしょう。今思えばですが…マンション買って運用して、その運用益で腕時計を買ったほうが賢かったかなぁ…(;´Д`)あ、でも、固定資産税払わなくちゃ…

 いかん!いかん!!( ー`дー´)

そういう「損得」で考えたら、腕時計趣味なんて絶対にやってられません。私は今後も資産形成など意に介さないやり方で、マニアックで微妙な腕時計とお近付きになりたいと思います。

だけどさすがに経済的な余裕もなくなってきたので…来年は「3本」くらいで我慢しようかなぁ~(;´∀`)

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