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ルミノール マリーナ(PAM00723)のブレスレットを調整するぞ!

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購入時にバッチリ調整を施していただいたパネライ「ルミノール マリーナ 1950 3デイズ オートマティック アッチャイオ 44ミリ(PAM00723)のブレスレット。ところがしばらく着用してみて、これは後々マズいかも…と感じることがありました。いやもう、お店は全く悪くありません。完全に私の「趣味」の問題です。

 「ああ、そうだったわ」とサブマーシブルの記憶とともに浮かんだ「ルミノール マリーナ」「頭の重さ」。ぶっちゃけそれは「一般的な日本人男性の筋力」など眼中にないであろうマッチョな重量感です。

しかし、そんなことは百も承知。パネライさんはこれで良いのです。私がコンパクトな「ドゥエ(Due)コレクションにモヤモヤするのは、まさにこの「デカいのがパネライ」であるという不変の認識によるものであり、わざわざ重たいブレスモデルを手に入れたのも、そんなパネライに叩きつけた私からの「挑戦状」みたいなものです。「42ミリ」ではなく「44ミリ」を選択した理由も同じ。

つまり、パネライは「デカくて重いのが格好良い」というのが「覚悟」の根底にはあるのです。

重量級のブレスモデルでありながら、中でも特に頭が重い「ルミノール マリーナ」。着用時の重量バランスでいえば、お世辞にも軽快とはいえない時計だと思います。腕を振るごとにかかる遠心力は軽視できないレベルです。

特にお店で調整してもらったブレスは「ゆとり重視」のセッティングでしたので、腕を動かす度に時計全体がふらつく感じがありました。移動で加速がついた腕時計本体が、ブレスのゆとりの分だけ余計に反動をもらってしまい、結果として実際の重量以上の「破壊力」を生み出していたのです。プロレスの大技に、高さやスイングを利用して加速度を増した「雪崩式」「スイング式」が多いのも頷けます(;´∀`)

もう原因と解決法はハッキリとしましたので、毎度のことながら自力でブレスを調整します。目標は一コマ減。お店の方では接続部を中央にバランスの取れたコマ調整を行ってくれていましたが、私はいつものやり方を踏襲し、バックルから見て親指の側を抜くことにしました。個人的にはこれが一番、手首の上で時計が落ち着くと思っています。

ブレスのコマ調整なんて「お茶の子さいさい」と言えるほど数をこなしてきた私。ところが…あれ?

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(PAM00723)

え~っと…どのピンを抜くのが正解?…ピンの種類もよく解りません。押せば良いのか叩けば良いのか…ブレスの構造から「多分コレだろう」というアタリは付くのですが、買ったばかりの時計でやらかすのも考えものです。なので殊勝にもグーグル先生に聞いてみることにしました。

ところがこの「復刻ブリッジ型ブレス」のコマ抜きに関しては、まぁ怖いくらいに情報がありません。検索用に英文をしたためてリトライするも、ブレスの交換手順は出てきても、コマ抜きの手順は見当たらないのです。これは困った。困った。こまどり姉妹。

ここでふと…思い出しました。お店で抜いてもらった一コマを見れば構造が理解できるはずです。実際、「あぁ、そっちか!」みたいなオチでした。同じモデルをお持ちの方の参考になるかは解りませんが、手順を解説していきます。

世界には同じブレスレットモデルのパネライユーザーで、困っている人がいるかもしれません。お役に立てるかどうか解りませんが、今回は対訳英文も載せておきます。間違ってたらゴメンナサイ。写真もあるし解ってくれるかなぁ(;´∀`)

 Procedure for adjusting the bracelet of Luminor Marina (PAM00723)

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(PAM00723)

コマ自体の構造が解れば何のこともあらんです。ピンは普通に叩いて抜くタイプでした。半円のブリッジモチーフの両端にある穴は関係ありません。慎重に、しかし大胆にピン抜きのお尻をハンマーで叩きます。

 Once you understand the structure of the frame itself, it’s nothing. The pins were the normal type that you tap to pull them out. The holes at both ends of the semicircle bridge motif are not relevant. Carefully, but boldly, tap the butt of the pin remover with a hammer.

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(PAM00723)

抜けました。ある意味、高級時計の証、ご覧の通り「Cリング式」でございます。これは絶対に無くしてはいかんヤツです。その辺のお店では売っていませんからね。私は過去に何度かやらかして、夜中に一人むせび泣いた経験があります。「たかがCリング、されどCリング」…くれぐれもお気を付けを(;´Д`)

 I’m out. As you can see, it is a “C-ring” type, a sign of a luxury watch. This is something that you should never lose. You can’t find it in the stores around here. I have had the experience of doing this a few times in the past and crying alone in the middle of the night. It’s only a C-ring, but it’s still a C-ring”… please be careful!

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(PAM00723)

金輪際「Cリング」を無くさないために私が編み出したのがコレ。取り出したピン類をまとめて「マスキングテープ」にくっつけておけば安心です。最後の片付け時には余ったコマと一緒にテープでぐるぐる巻きにして収納します。

 Here’s what I’ve devised to keep the “C-ring” from disappearing. I put all the pins I took out together and attached them to masking tape to keep them safe. When it’s time to put them away, I wrap the tape around them and store them with the leftover frames.

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(PAM00723)

無事に一コマ外せました。これも傷が付かないように丁寧に包んで保管します。

 I was able to remove one frame safely. I’ll wrap this one up carefully to keep it from getting scratched.

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(PAM00723)

真ん中のポリッシュのパーツにCリングをはめ込んだら、ズレないように気をつけて接続位置で固定します。そしてピンをこれまたズレないように真っ直ぐぶっ刺します。

 After inserting the C-ring into the polished part in the middle, fix it at the connection position, taking care not to shift it. Then, stick the pin straight into it to prevent it from shifting.

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(PAM00723)

できるだけ丁寧にハンマーでピンを叩き込みます。ハンマーはブレスに傷が付かないようにプラスチックヘッドの物を使いました。

ハンマーでトントン叩くだけでは、コマの側面より深くピンを潜り込ませることは叶いません。これでも外れたりはしないでしょうが、単純に見た目がよろしくない。そこでピン抜きを当てて叩くことで少しだけ奥まで潜らせましょう。

 Tap the pin in with a hammer as carefully as possible. I used a hammer with a plastic head to avoid scratching the bracelet.

 Just tapping the pin with the hammer does not allow the pin to penetrate deeper than the side of the frame. It won’t come off, but it simply doesn’t look good. So, let’s make the pin go a little deeper by hitting it with a pin remover.

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(PAM00723)

良い感じでピンが奥に入りました。これで安心して使うことが出来ます。

 The pin went in the back in a good way. Now I can use it with confidence.

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(PAM00723)

完成です。拳を握った際にきつく感じない程度の余裕を残して詰めることが出来ました。グラグラすることもなく、腕を回しても余計な加速で重量を感じることはなくなりました。

 This is the finished product. I was able to pack it with enough room so that it doesn’t feel tight when I grip my fist. It doesn’t wobble, and when I turn my arm, I don’t feel the weight from the extra acceleration.

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(PAM00723)

だいぶ良い感じになりました。ずっと身に着けて過ごしていますが、重量によるストレスは減ったように思います。

 It feels good. I’ve been wearing it all the time, and I think the weight is less stressful.

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The good thing about Panerai is that even though they are big,
they are not rough in their construction. Beautiful…
(PAM00723)

幅44ミリサイズはパネライとしては標準サイズですが、これがブレスレットモデルともなればその重量は過大です。それでも快適に身に着けるために、できるだけ手首にフィットした状態での装着をお勧めします。それでは、また!

 The 44mm width is a standard size for Panerai, but if this is a bracelet model, the weight is excessive. Still, in order to wear it comfortably, I recommend that you keep it as snug as possible on your wrist. See you soon!

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