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腕時計の「赤文字盤」は意外と汎用性が高い

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今週のお題「赤いもの」

「はてなブログ」さんの今週のお題をいただきました。「赤いもの」ですって。う~んっと、赤いもの、赤いものっと…

私の世代にとって「赤」は特別なカルチャーとして意味を持ちます。戦隊ヒーロー物で赤といえば「リーダー」のイメージだし、赤いってだけで「3倍凄い」気がするのも確かです。そもそも日本では古来より赤色は邪気を払うものとされ、病魔退散などの意味で病人や老人に赤い着物を着せるなどの習慣がありました。

緊急事態を告げる赤色灯や消防車の赤は、ひと目で「何か異変が起きている」と周囲の民衆に知らせるための特別な色として使われています。共産主義を現す赤には既存の体制を打倒するという攻撃的な意味合いも多分にあるでしょう。そんな良い面、悪い面で際立った意味合いを持つ「赤色」ですが、どちらも「エネルギッシュ」「力の象徴」として用いられる傾向がありますよね。私も若い頃は溢れるエネルギーを受け止めてくれる赤いTシャツなどを好んで着ていました。赤いスニーカーなんかも多かった。周囲からは「似合ってる!」と好評でしたが、今の私が身に着けたら「還暦おめでとうございます」と言われかねません(;´Д`)

で、こちらは「腕時計のブログ」ですので、お題の「赤」を無理矢理にでも腕時計と絡めなければなりません。しかし「赤い腕時計」なんてほとんど作られていないのです。かろうじて思い出すのは「G-SHOCK」。他の時計では許されないであろう赤いモデルがポツポツと存在します。マニアにはタマラン「シャア専用モデル」なんてのもありましたね。そう、私ら世代は赤けりゃ何でもシャアを連想してしまうのですよ。

G-SHOCKはスポーツカジュアルの金字塔みたいな腕時計ですし、どぎつい色を付け放題のポリウレタン製外殻が特徴ですから良いのですが、一般的なステンレスの腕時計の外殻がシャアもビックリの真っ赤だったらと考えると…正直、使い所が思い浮かびません。買わないなぁ…きっと。

けれど「赤」も使いようなのです。腕時計の文字盤面「ダイアル」にまれに使われる赤色は、時に鮮烈に、時にシックに、平凡なデザインの印象を変えてしまうことがあります。特別モデルとして「赤ダイアル登場!」なんてのも多いですしね。マンネリが顕在化したラインアップに乾坤一擲の赤ダイアル。標準化された色味ではありませんが、スペシャルなタイミングで赤を投入する流れは、多くのブランドで見ることができます。

腕時計の赤ダイアルを買って使っている人なら「予想外にハズさない色」だと思ったんじゃないでしょうか?

さて、私の手持ちですとピンク色や朱色(オレンジ系)といった「広義の赤」を除いて、2本の腕時計が「赤いダイアル」を装備しています。

まずはセイコー5の「SNKM90KC(SNKM90K1)」

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SNKM90KC(SNKM90K1)

ピンクゴールドのベゼルが赤いダイアルをキリッと引き締めたデザイン。派手さの中に気品が感じられます。放射状に刻まれた波模様は「ソレイユ」と呼ばれるタイプのギョーシェ。「5」のように安く手に入る時計にこのような凝った細工を施せるのは、ひとえにセイコーさんの懐の深さでしょうか。

細かいことを言えば、ダイアルの赤は「えび茶」と言われる茶系統の色かもしれませんが、真っ赤に熟れた果実のような印象があるのは確かです。

かつては1万数千円で買えた腕時計ですが、今は滅多に見かけなくなりました。現行の「新5シリーズ」からは、こういうモデルは二度と出ないかもしれませんね。

お次はオリエントの「キングダイバー復刻(RN-AA0D12R)」

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Orient KingDiver(RN-AA0D12R)

オリジナルは1965年から5年の間製造された「ウィークリーオート オリエントキングダイバー」。Instagramなどで時々お見かけして「私も!」と入手を図ったもののプレミア価格過ぎて断念。そしたら何と2020年に「オリエント70周年記念」として復刻。小躍りして購入しました。

普通は「黒ダイアル」を選ぶのでしょうが、ここで私の「ヘンコロジック」が発動。「せっかくやし、赤いの行ったれ!」となりました。

多くの腕時計で見慣れた放射状の光線「サンレイ」も、赤だと新鮮な印象に変わります。まるででっかいルビーのようです。

このキングダイバー復刻を購入して感じたのは「赤ダイアルは服の色を選ばない」でしょうか。赤という時点で外しまくっているワケですから、コーディネート云々の御託を無視して着けることができちゃうんです。カチッとしたスーツの時にも思いましたが、ホント、どんなスタイルでも「独立」した存在なのです。だから下手に馴染んで変な方向で収まったりする心配もありません。白(シルバー)や黒のダイアルとは違う意味で「汎用性が高い」と言えるかもしれません。

やはり「赤」というのは特別な色なのでしょう。訂正箇所に赤線を引くのも、気合を入れる際に赤いパンツを履く(自分のことです)のも、シャアが自分の機体を赤く塗りたがるのも、赤色が持つエネルギー、或いは魔性のようなものを借りる意味が大きいような気がします。

とはいえ私、未だ高級腕時計で「赤ダイアル」を買ったことがないのです。高級ブランドほど色の冒険には慎重ですから、そもそも作られてないってのは確か。しかし例え存在したとしても、色んな意味で気後れして買えないと思います。

「赤ダイアルなら数年後の価値が3倍に!」ってことなら、世のコレクター達がザワザワし始めると思うのですがねぇ(;´∀`)

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