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【開封の儀】Rolexの「Milgauss(ミルガウス 116400GV)」を入手

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私なんかが言うまでもなく、「ロレックス」「世界に冠たるROLEX」です。世界中の腕時計好きが大好き…いや、特に腕時計が好きという人でなくても「ROLEX」を手にすることは解りやすいステータスの一つとみなされているようです。

 

世界には有名無名、数多の腕時計ブランドが存在しますが、「ROLEX」に関する情報は質・量ともに最も豊富に提供されています。高級腕時計ブランドのトップでありながら、愛用者の母数も凄まじく大きいこと。そしてそのマーケットを分析して公開するメディアの充実っぷり。これらを総評すれば「腕時計メディアのほぼ全てがROLEX推し」と断言して良いかもしれません。例えば一見、ROLEXに批判的に見える記事でも、よくよく読めば「ROLEXを基準に」書かれていることが多い。良し悪しは別にして、「ROLEX」というメゾンが腕時計のユニバースを物心両面から支えていることは事実です。

 

「ROLEX」の凄いところは、それら過剰にも思える高評価が、虚構でもなんでもなく偽りのない事実だという点です。1926年に発表された「オイスターケース」はリューズからの浸水も含めた筐体の「防水性」の向上に画期的なものでしたし、31年の「パーペチュアル機構」は機械式腕時計の自動巻きシステムを、世界で最初に実用可能なレベルへと押し上げました。労働者が余計な気兼ねをせずに使える「労働者のための実用時計を作る」という看板は、その開発の歴史をちょこっと紐解くだけでも「伊達ではない」と理解できます。

 

また、その「絶対王座」に油断することのない姿勢も、ファンが支持するところでしょう。近年ではパラフレックスショックアブソーバーでムーブメントの耐衝撃性を劇的に高めましたし、パラクロムのヒゲゼンマイを完成させて、さらなる精度の向上を計りました。他のブランドやメゾンが「ROLEX」を目標にせざるを得ない状況を、当の「ROLEX」自身が作り出している…ともいえます。

 

 正直申しますと…私は腕時計愛好者の端くれとして、そんな「ROLEX至上主義」にも似た風潮(現実なのですが)にうんざりしていました。いや、今もうんざりしています。「高級腕時計=ロレックス」という安直な図式に対して「腕時計博愛主義」を標榜する私なりに抵抗してきました。めちゃくちゃ非力なレジスタンスですが。

 

少なくとも、世界中の人から支持されて実際に売れまくっている時計を、今更、私なんかが応援する理由はない…そんな風に思ってきました。そしていつの間にか「これならROLEXにも負けないよ」という時計を探すことが、私の時計蒐集の「原理」に。恐らくこれからも多少の変質を伴いつつも、その辺は変わることはないと思います。

 

とはいえ、私も根っからの時計好きですから、凄い時計には喝采を惜しみません。買える時計も買えない高嶺の花も関係なく、「良いものは良い」という姿勢は貫いてきました。それはもちろん「ROLEX」の時計にも及び、これまでも数多くの「ROLEXの銘品の名」を連呼してきました。絶賛がほとんどです。

 

中には明らかに趣味が合うのに、イマイチ素直になれなかった「ROLEX時計」もありました。現行の「ROLEX」のラインアップの中で特に異彩を放つ時計。「Milgauss(ミルガウス)」がそれです。

 

ビジネスなのかスポーツなのか、位置付けの難しい時計です。100メートルというギリギリの防水性能にも微妙な立ち位置感が出ています。ルミノバをバッチリ塗り込めたインデックスやノンデイトなところはスポーツモデルのそれですが、ケースの表側は総ポリッシュ面なのでなにか違う…う~ん、やっぱりビジネスモデルなのか…?

元はレントゲン技師が働く現場などの「明らかに時計に良くない」場所での使用を目的に作られた「ミルガウス」。CERN(欧州原子核研究機構)でも使われているらしい話を聞くと「研究者向け」というシブい側面もありそうです。

 

ブラックダイアルの「116400GV」の場合、さらに悩ましいのはダイアル面に使われた「4つの色」。バーインデックスの3針というこれ以上なくシンプルな構成に「4色の差し色」はなかなかの冒険です。さらには強烈な存在感でミルガウスをミルガウス足らしめる「稲妻秒針」が加わります。その象徴的な色は赤とオレンジの中間のよう。例えるなら…そうですねぇ…「鳥居」ですかね。遠くからでもハッキリと神社が存在すると来訪者に知らしめる、あの朱色と同じです。日本の伝統色を使ってくるとは…やはり恐るべし「ROLEX」ですね。

 

そして、年末のバカみたいな忙しさに節操の外壁が壊されてしまった私は、「ずっと好きだった(斉藤和義的)「ミルガウス」を手に入れてしまいました。以前から気になっていたけど、久しぶりに会ったらやっぱりイイ女だったみたいな感じで。

オヤジから受け継いだ「デイトジャスト」を除けば、私が買う初めての「ROLEX」です。それが「ROLEXの随一の特異点・ミルガウス」ってのも我ながらつくづく変わり者(変態?)だなぁ~と思います。

 

ちなみに「超人気」とはいえない「ミルガウス」ですが、近所に5軒ある正規のブティックの何れでも、実物に出会うことは叶いませんでした。なので些か割高な並行品を購入です。 人生そういう時もありますよね(;´∀`)

 

それでは開封と参りますか(〃∇〃)

 

 まずは外箱から。一見なんの変哲もない白い箱ですが…

 実は薄っすらと「王冠」のレリーフが浮き出ています。これ、私のスマホだと上手に撮れません(汗)

 

 開けると例の緑の箱。見た瞬間からテンションがおかしくなりはじめます。

 

 そうそう!これよ!これが見たかったのです。いいオッサンなのにきゅんきゅんしてきました(笑)

 

 ようこそ!「ミルガウス」さま(〃∇〃)待ってました!「Zブルー」も捨てがたいけど、私の中のミルさまはこの配色なのです。

 

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想像よりもはるかに美しい時計です。出自からいって、もっとツール系のガテンな雰囲気かと思ってました。

 

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正面から。グリーンガラスの色味がダイアル全体に乗算され影響しています。しかしそのおかげで、ともすれば嫌味になる朱色の差し色が 、生っぽさを中和されて落ち着いた配色に見えます。これは水彩画などで、配色に一体感を持たせる時に用いるテクニックとよく似ているなぁ~と思いました。

 

近年は厚みの薄い時計を買うことが増えていたので、迫力を感じます。

 

頻繁に触れるオイスタークラスプのポリッシュ面には、早くもベタベタと指紋が。脂性のオッサンの宿命でしょうか?

しかしながら、ブレスもクラスプもさすがに見栄えのする逸品ですね。
 

「ミルガウス」を異端のロレックス足らしめている最大の要素といって良いのが「稲妻秒針」です。この色と形…古い話で恐縮ですが、私には「超力招来!」「イナズマン」の触覚にしか見えません。これまでひたすら「サナギマン」的な地味な生き方しかできなかった私でも、「ミルガウス」というアイテムを手にすることで、立派な「イナズマン」になれるのかもしれない…とか思ったりして( ー`дー´)

もう一つ「稲妻」モチーフで忘れてはならないのが、「稲妻戦士」と呼ばれたプロレスラー「木村健悟」さんです。「イナズマ!」の掛け声とともに放つ必殺技の「稲妻レッグラリアット」、子供の頃にさんざん真似させてもらいましたっけ(〃∇〃) 今後「ミルガウス」で時刻を確認する際は、心の中で叫びたいと思います。「イナズマ!」と。

 

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腕時計として最高レベルの耐磁性を得るために犠牲になったのは重さ。150グラムを越えています。私のこれまでの経験では200グラムを越えると「できれば仕事では使いたくない」時計となります。それは「ROLEX」でも同じこと。カッコいい時計だからといって看過できる部分ではありません。

150グラムは現在の私の体力で「ギリギリ」といったところ。体調不良のときは重く感じるかもしれないラインです。特にチタンなどの軽量金属を使った時計を日常的に使用している人からすると、この「150グラム超」は馬鹿にできない重さです。私も三角筋や僧帽筋を鍛えて、加齢によるこれ以上の筋力低下を防がなければマズイなぁ~と思っています(;´∀`)

 

 私の手首の周径は16.5センチです。今の華奢な若い人からすると太めかもしれません。それでも「わずかにオーバーサイズ」な感じがあります。「ミルガウス」の幅40ミリを超える大きさの時計なら他にもたくさん所持していますが、13ミリと厚みがある「ミルガウス」の存在感は、装着してみて初めて理解できるタイプのサイズ感だと思います。

オイスタークラスプには「イージーリンク」という簡単に5ミリだけブレスの長さを調節可能にする機構があります。これは間違いなく「夏と冬の手首周径の変化」に対応したものでしょう。冬場は肌の水分量が減り、全体的に収縮するため手首も細くなります。逆に夏は水分量が上がり肌は膨らみを帯びて、手首は太くなります。

この「5ミリ」の調節は、その変化に過不足なく対応できる機構だと思います。私自身も夏はキッチリ16.5センチの周径ですが、冬場は数ミリ細くなるようです。汗をかく季節はブレスを緩めにして水気を逃したほうが時計には良いそうですし、こういう配慮が圧倒的に時計好きから支持される理由なのでしょう。

 

「ミルガウス」のコンセプトが最初に練られた時代には考えられないほど、現代はあらゆる場所に磁力を発するアイテムが存在します。そう考えると、この時代だからこそ最も安心して使える「都市生活者のための時計」として、「ミルガウス」の存在がクローズアップされてきているのは間違いありません。

しかし、「ミルガウス」「ROLEX」の現行ラインアップの中で異彩を放つのは、やはりこの特異なルックスによるものだと思います。以前も書きましたが、「ミルガウス」こそ「ROLEXで一番のヘンコ時計」です。他に似ているものがなく、派生も少ない。普通に街を歩けば普通に出会う「エクワン」などと違い、被る可能性はすこぶる低いと思います。私のように「被ったら最悪!」と考えるタイプの人間には「ミルガウスの珍品感」はむしろ好都合だと言えます。

 

https://www.instagram.com/p/B67iCAEHZQa/

「珍品」といささか自虐的に申しましたが、「珍品」といえど「知名度の高い珍品」です。ここが重要です。

昨日、「ミルガウス」を身に着けて某デパートの高級腕時計コーナーをパトロールしました。上着を着ていますから腕時計はほとんど露出していなかったと思います。ところが、某ブランドのスタッフの方から「今日はどんなお時計をお探しですか?ミルガウスがお好きとなりますと…」とのセールストーク。

どう考えても3時位置の僅かな面積しか見えていなかったにも拘らず、瞬時に特定可能な唯一無二の個性。もちろん相手はプロですから、あらゆる腕時計のデザインがその頭脳にインプットされているのでしょうが、それでも正直、驚きました。

これこそが、「ミルガウス」をこれから買う人、すでに買った人が期待してよい特別なエクスペリエンスだと思います。「珍しさ」「知名度の高さ」という相反するファクターを併せ持つ「愛すべきヘンコ時計」、それが「ミルガウス」なのです(〃∇〃)

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近々、しばらく使ってみた後に詳しい使用感を書きたいと思います。何やら面白い発見もありそうですし( ー`дー´)

 

ゼロからわかるロレックス 完全保存版

ゼロからわかるロレックス 完全保存版

 

 購入前に(珍しく)読んだムック本です。スポロレは網羅、細かい機能に関しても比較があって参考になりました。特に「幾らなら買っていいのか?」という分析が充実していますよ(オススメ)

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